MicrosoftがRecall機能のリリースを2024年12月まで再延期することを発表
Microsoftが2024年5月に発表した操作履歴検索AI「Recall」は、セキュリティやプライバシーの観点から懸念の声が相次いだことを受け、2024年6月18日のCopilot+ PCリリース時点での搭載は見送り、2024年10月から試験的に配信されると発表されていました。しかしMicrosoftはまたしても繰り延べ宣言し、海外メディアのThe Vergeに対し「機能の準備にさらに時間が必要なことから、Recallのリリースを2024年12月まで延期する」との声明を発表しました。
Microsoft just delayed Recall again - The Verge
https://www.theverge.com/2024/10/31/24284572/microsoft-recall-delay-december-windows-insider-testing
Microsoft again delays Recall feature, says it will arrive for Windows Insiders on Copilot Plus PCs in December | Tom's Hardware
https://www.tomshardware.com/software/operating-systems/microsoft-again-delays-recall-feature-says-it-will-arrive-for-windows-insiders-on-copilot-plus-pcs-in-december
Microsoft delays Windows Recall again, now by December
https://www.bleepingcomputer.com/news/microsoft/microsoft-delays-windows-recall-again-now-by-december/
2024年5月21日にMicrosoftは、PCにAIを統合した「Copilot+ PC」という新たな製品カテゴリを発表し、目玉機能として「Recall」を搭載することを明かしました。Recallは、ユーザーによるPC上の操作を定期的にスクリーンショット撮影し、光学式文字認識(OCR)でスキャンしてデータベースに保存することで、ユーザーが後から操作履歴を確認できるようにするという機能です。
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しかし、Recallによってユーザーが入力したパスワードや銀行口座番号などの機密情報が保存され、さらにハッキングによる情報漏えいのリスクがあることから、イギリスのデータ監視機関が調査に乗り出すなど、世界中でRecallのリスクに関する議論が行われるようになりました。後にMicrosoftはRecallのリリース延期と機能の見直しを行うことを発表しています。
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その後、「スクリーンショットなどのRecall関連の情報は常に暗号化される」「暗号化キーはTPMで保護され、特殊な仮想化ベースのセキュリティ空間でのみ操作可能」などのセキュリティ対策やプライバシー対策について公開したMicrosoftは、2024年10月からWindows Insider向けに試験的にRecallをリリースすることを発表しました。その際Microsoftは「お客様に、Copilot+ PC上で、信頼できる安全なRecall体験を提供することをお約束します。以前6月13日にお伝えしたように、すべてのCopilot+ PCでRecallを利用できるようにする前に、Windows Insiderコミュニティの貴重な専門知識を活用するため、リリースのアプローチを調整しました」と述べていました。
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しかし、Microsoftは2024年10月31日にThe Vergeに対し、当初2024年10月に予定されていたWindows Insider向けのRecallの配信が2024年12月まで延期されることを明かしています。Microsoftのシニアプロダクトマネージャーであるブランドン・ルブラン氏は「私たちは、安全で信頼できる体験をRecallで提供することに取り組んでいます。これらの重要なアップデートを確実にユーザーに提供するために、エクスペリエンスを洗練するための作業に時間を要しています」と述べました。
The Vergeによると、2024年6月のリリース延期後にRecallでは多くのバグが表面化し、Windows 11内でのリコールの表示方法や機能に影響を与えているとのこと。そのためMicrosoftはRecallの展開を遅らせて、セキュリティ対策の見直しや機能のオン・オフなどの修正を行っているそうです。
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