ソニーが2週間足らずでサービスが打ち切られたFPS「CONCORD」の開発スタジオを閉鎖すると発表
ソニー・インタラクティブエンタテインメント(SIE)が、8年の歳月と4億ドル(約610億円)の制作費を費やして開発されるもわずか10日でサービス休止が発表されるなど大失敗に終わった対戦ゲーム「CONCORD」の開発スタジオ・Firewalk Studiosを閉鎖することを決定しました。
PlayStation Studiosに関するお知らせ - Sony Interactive Entertainment Japan
https://sonyinteractive.com/jp/news/blog/an-update-from-playstation-studios/
Enhance Your Gaming Experience with These Must-Have Peripherals
https://kotaku.com/must-have-gaming-gear-to-level-up-the-school-year-like-1851615859
SIE傘下のFirewalk Studiosが開発した「CONCORD」は、個性的なキャラクターが5対5のバトルを繰り広げる対戦型ファーストパーソン・シューティングゲーム(FPS)でしたが、Steamでの評価は「賛否両論」、プレイヤー数はピーク時でも697人と振るわず、2024年8月24日のリリースから10日後の9月3日にサービスおよび販売の休止と返金対応が発表されました。
ソニーが2024年8月24日発売のFPS「CONCORD」のサービスを休止・販売停止を発表、発売からわずか2週間で - GIGAZINE
「プレイヤーの皆さんにより良いものをお届けできるよう、さまざまな選択肢を模索することにしました」としてCONCORDのサービス継続を検討していたSIEでしたが、再開することなく終了させ、スタジオも閉鎖させることを発表しました。
SIEは、2024年10月29日の公式ブログを更新し、その中で「私たちはこの数ケ月、多くの時間を費やしてあらゆる選択肢を検討してきましたが、熟考の末、ゲームと共にスタジオを閉鎖することが最善の道であると判断しました。Firewalk Studiosの熟練した技術、創造力、そしてこれまでの献身と努力に心から感謝しています」と述べました。
今回の決定の理由について、SIEは「PvP(プレイヤー対プレイヤー)のファーストパーソン・シューティングゲームは、非常に競争が激しく、常に進化しているジャンルであり、残念ながら『CONCORD』では目標を達成することができませんでした」と説明しています。
また、この発表ではFirewalk Studiosの閉鎖とともに、モバイルゲームの開発を行っていたNeon Koiの閉鎖もアナウンスされています。
SIEによると、閉鎖後のFirewalk StudiosとNeon Koiのスタッフの処遇については「可能な限りSIEのグローバルなスタジオコミュニティに配属できるよう取り組んでいきます」とのことです。
Firewalk Studiosは、Haloシリーズなどで知られるBungieの開発者の一部が、Bungieの元CEOであるハロルド・ライアン氏率いるゲームスタジオ・Probably Monstersの元で新しいマルチプレイヤーシューティングゲームを開発するために、2018年に設立されたゲームスタジオです。
SIEは2023年に、Probably MonstersごとFirewalk Studiosを買収しましたが、それから2年足らずで閉鎖する運びとなりました。
・関連記事
ソニーのゲーム事業の新体制が発足、SIE子会社の新CEOに西野秀明氏とハーマン・ハルスト氏 - GIGAZINE
ソニーがセキュリティ侵害で約6800人分の従業員データが流出したことを認める - GIGAZINE
ソニーのゲーム部門「SIE」が900人の解雇を発表、VRゲームの開発スタジオを解散し日本でも退職支援パッケージを展開 - GIGAZINE
ソニーが2024年8月24日発売のFPS「CONCORD」のサービスを休止・販売停止を発表、発売からわずか2週間で - GIGAZINE
ソニーがプレステのゲームをPlayStation Storeで独占的に販売しながら販売価格の30%を手数料として徴収するのは違法であるとして最大1兆2000億円の集団訴訟に直面する危機 - GIGAZINE
・関連コンテンツ