レビュー

花の構成を示す式「花式」から花式図を簡単に作成できるウェブアプリ「Floral diagram generator」


花は「萼片」「花弁」「雄しべ」「雌しべ」といった要素で構成されており、その構成を記号式で表したものを「花式」、構成を示す模式図を「花式図」といいます。花式から花式図を簡単に作成できるウェブアプリ「Floral diagram generator」が公開されていたので、実際に使ってみました。

Floral diagram generator
https://kvetnidiagram.8u.cz/index_en.php

Floral diagram generatorの画面はこんな感じ。画面右側の設定欄で各種構成要素の数や形状を指定できるほか、画面右下に花式を入力して花式図を生成することもできます。


今回は「萼片を4枚、花弁を4枚、雄しべを6本、雌しべを1本」という構成のアブラナ科の花式図を作成してみます。


花式図では、萼片の枚数を「K」、花弁の枚数を「C」、雄しべの本数を「A」、雌しべの本数を「G」で表します。また、ほとんどのアブラナ科の花は「4本の雄しべの外周に2本の雄しべが位置する」「2本の部品が融合して1本の雌しべを形成する」という構成をしています。これらを踏まえると、花式図は以下のように表せます。「A2+4 」は雄しべの配置を示し、「G(2)」は雌しべの構成を示しています。

K4 C4 A2+4 G(2)


Floral diagram generatorの画面右下の花式入力欄に「K4 C4 A2+4 G(2)」と入力して「submit formula」をクリック。


すると、画面左側に花式図が表示されます。


画面右側の設定画面では、各構成部品の数を変更したり形状を指定することが可能。試しに、萼片の形状を変更してみます。


さらに、角度も設定可能だったので45度回転させることにしました。


設定が完了したら「submit form」をクリック。


設定した通りの花式図が表示されました。作成した花式図は画面左下の「download .svg」をクリックすることでSVG形式でダウンロードできます。


ダウンロードしたSVG画像はこんな感じ。


なお、Floral diagram generatorはTomáš Kebert氏が大学の卒業研究の一環として開発ものです。Kebert氏の学士論文(チェコ語)は以下のリンク先で公開されています。

Květní diagramy
(PDFファイル)https://kvetnidiagram.8u.cz/bp.pdf

この記事のタイトルとURLをコピーする

・関連記事
日本語版Wikipediaの編集者で節足動物のイラストを描きまくっている人物「Junnn11」が海外サイトで注目を集める - GIGAZINE

ウィキメディア・コモンズのたった1枚の花の画像にトラフィックリクエストの20%が集中 - GIGAZINE

カリフラワー特有の「フラクタル構造」が生まれるメカニズムが解明される - GIGAZINE

自然界に存在する新たな形状「ソフトセル」が発見される、二次元では鋭角を2個持ち三次元では鋭角を持たない形状 - GIGAZINE

in レビュー,   ウェブアプリ,   サイエンス, Posted by log1o_hf

You can read the machine translated English article here.