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ロボタクシー&ロボットバスのテストが中国の19都市で行われており運転手たちに危機感


中国の少なくとも19の都市で、運転手なしのロボットタクシーとロボットバスのテスト運行が行われています。事業を展開する企業では車両数をどんどん増やす方針で、タクシーやライドシェアサービスの運転手は危機感を抱いているそうです。

Robotaxis are worrying China's ride-hailing drivers as permits pick up the pace - Fast Company
https://www.fastcompany.com/91170704/china-robotaxis-threaten-millions-workers-ride-hailing-drivers


公開されている情報によると、ロボットタクシーとロボットバスのテストが行われているのは少なくとも19都市。このうち7つの都市では、業界をリードするApollo Go(萝卜快跑)、Pony.ai、WeRide、AutoX、SAIC Motorの5社を含む企業が、人間の運転手による監視なしのテストを認められています。

Apollo GoはIT大手・Baiduの子会社で、2024年5月に「年末までに湖北省武漢市に1000台のロボタクシーを配備する」という予定を明らかにしています。


Pony.aiはトヨタ自動車の支援を受けており、運用するロボタクシーの数は300台。2026年までにさらに1000台の追加が予定されています。Pony.aiのバイスプレジデントは、ロボタクシーで持続的に利益を上げられるようになるには5年かかる可能性があるものの、利益が出るようになると台数は指数関数的に増えることになると述べています。

自動運転技術にはまだまだ未成熟な部分もあり、安全面については中国でも懸念の声はあるのですが、国営メディアは黙殺する状態で、政府は経済目標達成のために積極的にテストを承認するような状態だとのこと。

中国政府は他のどの国よりも多くの自動運転車のテストを行っているが国営メディアは衝突事故や事件をほとんど報道せずオンライン投稿は検閲されているという指摘 - GIGAZINE


この状況に懸念を抱いているのは、人間の運転手たちです。データによると、中国で配車サービスに従事している登録運転手の数は700万人いて、景気減速の中で貴重な働き口となっているのですが、経済学者等は、ロボタクシーによる影響が及ぶ可能性を指摘しています。

しかし同時に、経済学者からは、人口が減少している状況を踏まえると、雇用の自動化は長期的には恩恵をもたらす可能性があるという意見も出ています。経済に詳しい北京大学の唐遥准教授は「短期的には、新しい仕事の創出と古い仕事の破壊との間にスピードのバランスが求められます。我々はすでに最前線にいるので、必ずしも最速で前進する必要がありません」と述べたとのことです。

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in 乗り物, Posted by logc_nt

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