コンテストを詳しく分析して入賞し賞金を獲得したエンジニアが分析方法を公開
エンジニアであり映像作家でもあるデイヴ・キッス氏が、プロモーションコンテストで2750ドル(約40万円)の入賞賞金を勝ち取った時に「どのようにコンテストを分析して勝利をつかみ取ったのか」をブログに投稿しています。
How I won $2,750 using JavaScript, AI, and a can of WD-40
https://davekiss.com/blog/how-i-won-2750-using-javascript-ai-and-a-can-of-wd-40
キッス氏は普段オンラインのコンテストには興味を持たないものの、防さび潤滑剤スプレー「WD-40」のプロモーションコンテストは多くの点で入賞しやすそうに見えて興味をひかれたとのこと。
WD-40のコンテストでは得点の内訳が公表されていました。内訳によると、「ビデオ形式」でありさえすれば25点が付与され、「コンテンツの品質」の配点は10点しかありません。多くの投稿が写真形式であったため、キッス氏はビデオ形式のコンテンツを作れば入賞しやすいのではないかと考えました。
また、賞が全部で29作品分も用意されており、1位を取れずともかなりの確率で何らかの賞を獲得できそうです。さらに1人が複数の作品を投稿し、重複して受賞することも可能とされていました。
キッス氏が確認した時点で、合計538件の作品がすでに投稿されていました。キッス氏は538件の中から「本当の競合作品」を探すため、Playwrightというツールを使用して作品ページをスクレイピングしたとのこと。
作品の形式には「ビデオ」「写真」のほか、プロジェクトで行った修復の手順を記載した「ステップ」という形式が存在していました。
538件の作品のうち、「画像」形式の作品は439件だったとのこと。
つまり、実質的な競争相手は99作品しか存在しないというわけです。
さらにキッス氏は目視で作品をチェックし、あまりにも品質が低い作品を除外しました。この時点で76作品しか競争相手になっておらず、1作品を提出すれば77分の1の確率で5000ドル(約74万円)の賞金を獲得できる計算です。
今回のコンテストでは複数の作品を投稿できるため、キッス氏はチャットAIのGPT-4oに「提出作品数ごとの入賞確率」を計算するように依頼。
検討の結果、8作品提出すると少なくとも1つの賞を獲得する確率が95%を超えることが判明。キッス氏は8作品を制作することにしました。
キッス氏は下記の形式に従って全ての作品を仕上げたとのこと。
1:解決すべき課題を提示する
2:WD-40と基本的な工具を使えば課題を解決できることをアピール
3:課題を解決するための手順を詳しく掲載
4:課題を解決した結果を表示
AIオーディオプラットフォームの「Elevenlabs」を使用してナレーションを作成。
また、AI音楽生成ツールの「Suno」でBGMを作成しました。
8作品をコンテストに投稿したところ、残念ながら1位~3位は獲得できなかったものの5作品が4位に入賞し、5位と6位に1作品ずつ入賞したことで賞金として2750ドル(約40万円)のギフトカードを獲得できたとのことです。
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