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世界一美人なAIを決める賞金付きAIミスコンの結果が発表される


AIで生成した仮想モデルの美しさを競うAIミスコン「Miss AI」の結果が公開されました。1位を獲得した仮想モデルの作者には賞金5000ドル(約80万円)が授与されています。

The Worlds First AI Creator Awards
https://miss-ai.webflow.io/

画像生成AIや文章生成AIの発展によって、「SNSへの顔写真付き投稿」が可能な仮想モデルも作り出せるようになりました。仮想モデルは商品の広告に起用されることがあるほか、「有料サポーターにだけ文章や画像を公開できるプラットフォーム」で金銭を稼ぐ例もあります。例えば、2023年11月には月間160万円超えを稼ぐ仮想モデルが話題になっていました。

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「Miss AI」は仮想モデルを対象にしたミスコンで、仮想モデル向けの有料コンテンツ公開プラットフォーム「Fanvue」が協賛する「World AI Creator Awards」の一環として実施されました。Miss AIの主催者は当該コンテストを「AIで生成された仮想モデルによる初の美人コンテスト」とアピールしています。

Miss AIにはSNS上にアカウントを持つ仮想モデルが出場可能。審査は「美しさ」「一連の質問に対する回答の内容」「仮想モデルの作成に使われた技術の練度」「Instagramフォロワー数などの社会的影響力」を対象に実施されました。


審査員はAIクリエイターやミスコン歴史家などの4人。


第1回Miss AIの結果は以下の通り。1位はモロッコを中心に活動する「Kenza Layli」、2位はフランスを中心に活動する「Lalina」、3位はポルトガルを中心に活動する「Olivia C」でした。


1位に輝いたKenza LayliのInstagram投稿例はこんな感じ。記事作成時点のフォロワー数は20.2万人です。


2位のLalinaのInstagramフォロワー数は11.9万人。


3位のOlivia Cのフォロワー数は1.2万です。


なお、Miss AIについては、「美しさの基準の均一化につながる」という懸念の声も寄せられています。例えば、ケンブリッジ大学でジェンダーやAIについて研究しているケリー・マクナニー氏は「(仮想モデルの作成に使われる)AIは世界の既存のパターンを複製して拡大するように設計されています。それらは、『性差別的で、脂肪を忌避し、肌の色で人を区別する既存の美しさの基準』を繰り返しています」と述べています。

また、AI倫理研究者のマーガレット・ミッチェルは「(AIで生成された仮想モデルが)子どもたちの自己イメージに与えるダメージを考えるとぞっとします」「非現実的な美しさの基準が広まると、子どもたちは自分と基準の差を意識するようになります。そして、怪しいスキンケア商品に手を出したり、極端に食事を控えるようになったりすることが予想されます」と指摘しています。

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in ソフトウェア, Posted by log1o_hf

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