睡眠障害の原因になる「むずむず脚症候群」に関連する遺伝子のホットスポットが特定される
むずむず脚症候群はじっとしていたり横になったりしている時に、主に脚などにむずむずするような強い不快感が生じてしまい、脚を動かしたりさすったりせざるを得なくなる病気です。睡眠障害の原因にもなるむずむず脚症候群についての新たな研究では、「むずむず脚症候群に関連する140個以上の新しい遺伝子座を発見した」という結果が報告されました。
Genome-wide meta-analyses of restless legs syndrome yield insights into genetic architecture, disease biology and risk prediction | Nature Genetics
https://www.nature.com/articles/s41588-024-01763-1
Genetics study points to potential treatments for restless leg syndrome | University of Cambridge
https://www.cam.ac.uk/research/news/genetics-study-points-to-potential-treatments-for-restless-leg-syndrome
Restless legs syndrome tied to 140 'hotspots' in the genome | Live Science
https://www.livescience.com/health/genetics/restless-legs-syndrome-tied-to-140-hotspots-in-the-genome
エクボン症候群とも呼ばれるむずむず脚症候群は、脚などを中心にむずむずやかゆみ、時に体をなぞられているような不快な感覚が現れ、患者は脚を動かしたいという強い衝動を経験します。これらの感覚はじっとしていたり横になっていたりする時に現れやすく、睡眠障害の原因になりやすいことでも知られています。
アメリカでは人口の最大10%がむずむず脚症候群であるといわれており、日本でも欧米より少ないものの人口の3~4%が発症していると考えられます。しかし、比較的よくある疾患であるにもかかわらずむずむず脚症候群は見過ごされがちであり、その原因についてもよくわかっていないとのこと。
新たに国際的な研究チームは、特性の疾患を持つ人とそうでない人のDNAを比較した3つのゲノムワイド関連研究のデータを分析し、むずむず脚症候群の発症リスク増加に関連する遺伝子座を特定する研究を行いました。今回の研究で分析されたデータには、むずむず脚症候群を持つ患者約11万6000人と、そうでない150万人以上のDNAデータが含まれていました。
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