レビュー

CopilotキーやIntel第14世代SoC「Core Ultra」を搭載したDellのノートPC「XPS 13」「XPS 14」フォトレビュー


DellのXPSノートPCシリーズが刷新され、新たにIntel第14世代SoC「Core Ultra」を搭載した「XPS 13」「XPS 14」「XPS 16」が登場しました。今回はDellからXPS 13とXPS 14を借りられたので実際にレビューしてみました。

デル・テクノロジーズ、未来的なデザインとAIを内蔵した New XPSシリーズ ノートパソコンを発表 | Dell Technologies Japan
https://www.dell.com/ja-jp/blog/new-xps-2024/

XPS 13ノートパソコン | Dell 日本
https://www.dell.com/ja-jp/shop/dellのノートパソコン/xps-13ノートパソコン/spd/xps-13-9340-laptop

XPS 14ノートパソコン | Dell 日本
https://www.dell.com/ja-jp/shop/dellのノートパソコン/xps-14-ノートパソコン/spd/xps-14-9440-laptop

今回借りたXPS 13とXPS 14のスペックは以下の通りです。

 XPS 13XPS 14
ディスプレイ13.4インチ FHD+ 非光沢スクリーン 1920×1200 60/120Hz 500ニト14.5インチ OLED 光沢タッチスクリーン 3200×2000 60/120Hz 400ニト
CPUIntel Core Ultra 7 155H 1.40GHzIntel Core Ultra 7 155H 1.40GHz
GPUIntel Arc GraphicsNVIDIA GeForce RTX 4050, 6 GB GDDR6
RAM16GB, LPDDR5X, 7467MT/s16GB, LPDDR5x, 6400MT/s
ストレージ512GB M.2 PCIe NVMe SSD512GB M.2 PCIe NVMe SSD
バッテリー55Wh69.5Wh
スピーカークワッドスピーカー設計(ツイーター+ウーファー)、Realtek ALC1318、2W x 4 = 合計8WWaves MaxxAudioクワッド スピーカー設計のステレオ スピーカー(2W Main x 2チャネル + 2Wツイーター x 2チャネル)合計8W(ピーク出力)
ヘッド トラッキング機能付きWaves Nx 3Dオーディオを搭載したヘッドホン/マイク コンボ
VoIP対応のWaves MaxxVoice採用のデュアル アレイ マイク(Microsoft Cortanaに対応)
Dolby Atmos


その他詳しい仕様は以下に記載されています。

XPS 13 9340 オーナーズマニュアル | Dell 日本
https://www.dell.com/support/manuals/ja-jp/xps-13-9340-laptop/xps-13-9340_owners_manual/xps-13-9340の仕様?guid=guid-7c9f07ce-626e-44ca-be3a-a1fb036413f9&lang=ja-jp

XPS 14 9440 オーナーズマニュアル | Dell 日本
https://www.dell.com/support/manuals/ja-jp/xps-14-9440-laptop/xps-14-9440-owners-manual/xps-14-9440の仕様?guid=guid-7c9f07ce-626e-44ca-be3a-a1fb036413f9&lang=ja-jp

◆XPS 13
XPS 13は2022年発売のXPS 13 Plusを刷新したモデルで、前モデルと同じく小ぶりで携帯性重視な機種です。内容物は本体と充電ケーブル、各種書類。


表面はつるっとしていて何もありません。ファーストインプレッションは「つるっとしすぎていて手から滑り落ちそう」という感じでしたが、慣れたらなんとかなりそう。外装の素材は「CNC削り出しアルミ」です。本体寸法は幅295.3mm×奥行き199.1mm×高さ15.3mm。


前面はこんな感じ。2箇所ある黒い穴はマイクです。


右側面にはThunderbolt 4ポートがあります。DisplayPort 2.1、最大60Wの急速充電に対応していて、転送速度は最大40Gbpsです。


左側面にもThunderbolt 4ポート。仕様は右側面と同じ。


背面には何もありません。


底面は前方と後方の2カ所に長いゴム足があり、写真下方のヒンジ部分には横に広く排気口があります。左右のスリットはスピーカーです。


重量は実測で1.25kgです。


開くとこんな感じ。


ディスプレイは非光沢でタッチ非対応。


上部中央にカメラユニットがあります。カメラは1080p(30fps) RGB+IR(赤外線)カメラとIRカメラの2台構成。


キー配列はこんな感じ。


バックスペースキーの右にある無刻印のキーは電源ボタンです。強く押すと電源をオン・オフできます。


カーソルキーの左隣、他の端末なら右Ctrlキーや右Altキーなどが配置されているところに「Copilotキー」があります。


押すとCopilotチャットウィンドウが開きます。


キーストロークは実測で約0.6mm~0.7mm。


ESCキーやファンクションキー、Deleteキーなどはキーボード最上段より上の部分にあって、タッチ式。物理ボタンではなく、電源を入れるとキートップの文字が点灯します。


Fnキーの押下中はキー列の内容がシステム設定からF1~F12に入れ替わります。デフォルトでシステム設定が常時表示されていますが、FnキーとEscキーを同時押しすることでF1~F12を常時表示するよう切り替えることができます。


最大開角度は実測で約135度。


充電器は最大60W供給が可能なタイプです。


出力ポートの形状はUSB Type-Cです。


◆XPS 14
内容物は、本体と充電ケーブル、USB Type-C to USB-A&HDMIアダプター、各種書類。


本体の見た目はこんな感じ。本体寸法は幅320.00mm×奥行き215.98mm×高さ19.00mm。


前面はこんな感じ。


右側面にはmicroSDXC 6.0 UHS-I/UHS-IIカードリーダー、Thunderbolt 4ポート、3.5mmヘッドホン/マイクコンボジャックが配置されています。


microSDカードを入れるとこんな感じ。取り出し時はいったん押し込むバネ方式です。


左側面にはThunderbolt 4ポートが2つあります。


背面には何もなし。


底面には横長のゴム足が2つ。ヒンジ裏に排気口があります。左右のスリットは、XPS 13はスピーカーでしたが、XPS 14の場合はキーボード横にスピーカーを搭載しているため、通気用となっています。


重量は実測で1.8kg。


開くとこんな感じ。


上部中央にカメラユニットがあります。1080p(30fps) RGB-IRカメラ2台が配置されています。


キー配列はXPS 13と全く同じ。キーのサイズも同じです。


キーストロークもXPS 13と同じく実測で約0.6mm~0.7mmです。


最大開角度は実測で約135度。


充電器は100W供給が可能なタイプです。


USB Type-C to USB-A&HDMIアダプターのサイズは実測で縦約56mm×横約33mm×幅約15mmでした。


◆比較&使用感チェック
XPS 13のサイズは高さ15.30mm×幅295.30mm×奥行き199.10mm、XPS 14のサイズは高さ19.00mm×幅320.00mm×奥行き215.98mmで、XPS 13は一回り小ぶりなサイズ。


キー配列はファンクションキー列を含めてすべて同じですが、XPS 14にはサイドにスピーカーがあるという点が大きな違い。スピーカーで音を鳴らしてみると、XPS 13は淡泊な音で、XPS 14はより深みのある音だという印象を受けました。そもそものスピーカー音質に若干の違いがあるようで、XPS 13は明らかに高音の「がなり」が強く、低音の重厚感は弱め。XPS 14は低音の深みが生まれたより柔かなサウンドで音楽を聞くことができました。


ディスプレイはXPS 13が最大輝度500ニトのFHD+ 非光沢ディスプレイで、XPS 14が最大輝度400ニトの3.2K OLED 光沢ディスプレイです。非光沢の影響なのかXPS 13の発色は黄みがかっていてやや暗め。対照的にXPS 14はハッキリクッキリとした映像を見ることができました。なお、どちらもHDR対応。XPS 13には最大3K OLED 光沢ディスプレイのオプションもあるので、視覚情報を重視したい人は購入時に検討するのがベターです。


キーのサイズは両機種とも全く同じ。公式サイトによるとほとんどのキーは縦19.05mm、横18.05mmだとのこと。スペースキーは実測で約57mmほどでした。


0とバックスペースキーの間にある3つのキーは他よりやや細く約1.4mm。この差異はタイピングにダイレクトに響いてきて、特に日本語入力で多用する長音記号(ー)を押そうとすると誤って隣のキーを押してしまうという事故が頻発しました。


電源ボタンもバックスペースキーと間違えて頻繁に触れてしまいましたが、かなり強めの力でカチッと押下しないと反応しないので、タイピング中に誤って電源が切れてしまうという事故は一度も起こりませんでした。キーストロークは両機種同じで、ハッキリ言って「かなり浅め」で押しにくさを感じますが、これは慣れでなんとかなりそう。


何よりも気になるのがファンクションキーで、押しても物理的なフィードバックがない違和感はかなり強めです。DellはXPS 13 Plusからこのタッチ式ファンクションキーを採用しているのでもちろん前モデルで慣れた人ならば本機種も何のことはないはずですが、本機種で初めてタッチ式ファンクションキーに触れるという人は練習が必要なこと請け合い。


トラックパッドもすべてタッチ式。電源オフ状態だと押しても何もなく、電源を付けるとクリック感が生まれるという不思議な仕組みになっています。トラックパッドとして認識される範囲はXPS 13だと以下の範囲。無変換キーの左端からカタカナひらがなキーの右端まで、横約114mm×縦約70mmがトラックパッドとして機能します。この範囲のうち左半分のどこでもいいので押下すればクリック、右半分を押下すれば右クリックとして認識されます。


XPS 14だともう少し広く、altキーの左端からCopilotキーの右端まで、横約150mm×縦約80mmがトラックパッドとして機能します。


両機種でクリック感も少し違い、XPS 13は「カチカチ」という高い音、XPS 14は「コツコツ」という低い音が鳴ります。

DellのノートPC「XPS 13」と「XPS 14」は電源がついて初めてクリックが可能で両機種のクリック音も少し違う - YouTube


打鍵時は写真のように手を置くことになりますが、トラックパッドは指先のように細い部分で触れたときに反応するようになっていて、母指球(親指の付け根部分)が触れていても誤動作することはありませんでした。


なお、XPS 14のみ、トラックパッド部が磁性を持っています。本体が開かないようにするためのものかと思いましたが、XPS 13とXPS 14はディスプレイの上端が磁気を帯びていてこれが接着の役割を果たしているようなので、真意は不明です。


後日、ベンチマークテスト結果やNPUを使って画像生成する様子を掲載します。

<つづく>

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