イーロン・マスクがテスラやSpaceXの幹部とともに薬物を使用していることが報じられる、一部の幹部は「報酬や地位の剥奪の懸念から薬物使用を断れない」と語る

by Steve Jurvetson

2024年1月に、アメリカの大手経済紙であるウォール・ストリート・ジャーナルが、テスラやSpaceXのCEOを務めるイーロン・マスク氏の薬物使用について報じました。ウォール・ストリート・ジャーナルはさらに、マスク氏による薬物使用は、テスラやSpaceXの取締役会の間では広く知られており、会社の役員とともに薬物を使用していると報じています。

The Money and Drugs That Tie Elon Musk to Some Tesla Directors - WSJ
https://www.wsj.com/tech/elon-musk-tesla-money-drugs-board-61af9ac4

ウォール・ストリート・ジャーナルは2024年1月に、マスク氏がコカインやLSD、エクスタシー(MDMA)などの薬物を使用していると報道。加えて、テスラやSpaceXの幹部がマスク氏の薬物使用による会社への悪影響を懸念していることも報じられていました。

イーロン・マスクがコカインやLSDなどの薬物を使用しているとの報道、テスラやSpaceXのビジネスに損害が及ぶ懸念も - GIGAZINE

一方で、マスク氏は2022年にハリウッドヒルズで行われたパーティーにおいて、液状のMDMAを摂取している現場を目撃されています。その際、マスク氏の警備員が出席者に対して「プライバシー保護のためにこの場を離れてください」と呼びかけていたことが報じられています。

さらに、マスク氏はテスラの取締役であるジョー・ゲビア氏のパーティーに出席した際、鼻スプレーを用いて娯楽用ケタミンを服用したことも報じられています。また、別のパーティーでは、テスラやSpaceXの幹部であるアントニオ・グラシアス氏やスティーブ・ジャーベットソン氏、キンバル・マスク氏らがマスク氏とともに薬物を摂取しているところを確認されています。

一部の関係者はマスク氏や取締役らの薬物使用量が増加していることに懸念を覚えています。例えば、ソフトウェア企業「Oracle」の創業者でテスラの取締役を務めた経歴もあるラリー・エリソン氏はマスク氏に対して2022年の冬頃に「薬物依存からの脱却を図るためのハワイ滞在」を要請したとのこと。

ウォール・ストリート・ジャーナルはテスラとSpaceXの現幹部や元幹部が、マスク氏とともに薬物を使用していたことを報じており、一部の関係者は薬物使用の理由として「薬物の使用を拒否したことに怒りを覚えたマスク氏が、幹部に対する報酬や社会的地位を剥奪することを恐れたため」と述べ、薬物使用を断れない環境が存在していることを報告しています。

関係者によると、マスク氏の行動が、テスラやSpaceXを含むマスク氏の企業やその資産に悪影響を及ぼすことを懸念している取締役もいるとのこと。一方で、テスラの取締役会はマスク氏の薬物使用について調査を行っておらず、公式の取締役会議事録にもその詳細を記録していません。

マスク氏や、マスク氏の弁護士であるアレックス・スピロ氏らは今回の報道に対してコメントを発表していません。

なお、マスク氏は、2024年1月に最初の報道があった際、「薬物を使用することで自身の生産性が向上するなら、迷うことなく薬物を使用します」と述べています。