メモ

コストコはなぜ小売業者のトップを争う位置を獲得できたのか?


創業から丸40年のコストコは世界の小売業者の中でウォルマート、Amazonに次ぐ第3位の位置にあり、日本最大の小売業者であるイオンの3倍もの規模を誇ります。そんなコストコについて、長らくコストコ会員だという研究者のブライアン・レーラー氏がどのようにして従業員や顧客を満足させつつ、全製品を低価格で販売しているかについて見解を述べています。

Costco Capitalism - Bryan Lehrer
https://www.bryanlehrer.com/entries/costco/


レーラー氏によると、コストコは商品を競争力のある価格で販売することにより、従業員の待遇を保証しつつ、消費者の価値を最大化しているとのこと。

コストコといえば会員制のシステムになっているのが特徴的です。会員であることはコストコへの帰属意識を強めたり、特別感をもたらすことにつながるほか、会員は年会費の元を取るべく買い物をする傾向があります。


一方、店舗にある商品のSKUは、一般的なスーパーマーケットがだいたい3万ほどある一方で、コストコは単一種類の商品を大量に販売しているため4000程度に抑えることができています。また、「倉庫店」の中で、商品をパレットに積んだまま販売する方式を採用することで、メンテナンス等の経費を削減し、店舗面積に対して少ない従業員での営業を実現しています。

2019年時点のデータながら、従業員数1人当たりの売上高はウォルマートが23万5450ドル(約3390万円)だったのに対し、コストコは74万4893ドル(約1億730万円)と2倍以上。これにより、個々の従業員の賃金を上げることができ、定着率が上がり、顧客の幸福度も向上して売り上げが増加するというサイクルになっているとレーラー氏は指摘しています。

なお、ライバルであるAmazonは、まず低コスト構造でビジネスを始めることで低価格化を実現。顧客体験を高めることで取引量を増やし、活性化した市場にさらに売り手が参入して品揃えが充実して顧客満足度が高まり、さらに取引量が増えるという止まらないサイクルにすることを成長の原動力としていて、「Amazonフライホイール効果」と呼ばれています。

Amazonの成長の原動力である「Amazonフライホイール効果」とは? - GIGAZINE

by Vestman

レーラー氏は、コストコの成長も同じような仕組みであるものの、もっと洗練されたシンプルなものであり、透明性の高いコスト削減施策がどれも顧客に還元される「滑車」になっていると表現しています。

この記事のタイトルとURLをコピーする

・関連記事
コストコであの人工衛星経由インターネット「Starlink」スターターキットを買ってきたよレビュー開封編 - GIGAZINE

「チーズ入りの極太ソーセージにベーコンを巻き付けて真空パック」というとんでもない食品をコストコで見つけたので買って焼いて食べてみた - GIGAZINE

「七面鳥のベーコン」は一体どんな味なのか?焼いて食べてみた - GIGAZINE

コストコが「自社ブランド」として他のブランドの商品を売ることに成功した戦略とは? - GIGAZINE

コストコ京都八幡倉庫店オープン、平日早朝からすごい行列に - GIGAZINE

in メモ, Posted by logc_nt

You can read the machine translated English article here.