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OpenAIから突如退職したサム・アルトマン元CEOは以前から新しい会社の立ち上げを計画していた

by Number 10

取締役会から解任されてOpenAIを退社した元CEOのサム・アルトマン氏は、OpenAIを去る前からAIに関する新事業を立ち上げる計画を投資家に明らかにしていたと報じられています。

OpenAI Co-Founder Altman Plans New AI Venture — The Information
https://www.theinformation.com/articles/openai-co-founder-altman-plans-new-venture

Sam Altman ‘was working on new venture’ before sacking from OpenAI | OpenAI | The Guardian
https://www.theguardian.com/technology/2023/nov/18/earthquake-at-chatgpt-developer-as-senior-staff-quit-after-sacking-of-boss-sam-altman

OpenAIは2023年11月17日にサム・アルトマン氏のCEO退任と退社を発表しました。このアルトマン氏の退任は取締役会での審議によるもので、事実上取締役会から解任された形となります。

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OpenAIのスタッフによると、、ブラッド・ライトキャップ最高執行責任者(COO)から「アルトマン氏と取締役会とのコミュニケーションの断絶によって、アルトマン氏の解任が決定された。不正行為や財務、ビジネス、安全性、セキュリティやプライバシーの慣行によるものではない」という説明があったとのこと。OpenAIの共同創設者兼主席研究者であり、アルトマン氏解任を率いたとされる取締役のイリヤ・サツキヴァー氏は、「これは、OpenAIが全人類に利益をもたらすAGI(汎用人工知能)を確実に構築するという非営利団体の使命に対し、理事会がその義務を果たしたということです」と説明したそうです。

しかし、共同創設者であるグレッグ・ブロックマン社長はアルトマン氏の解任をOpenAIによる公式発表の1分前に知ったそうで、抗議の意を込めて自身もOpenAIを退社することを明らかにしました。


さらに、OpenAIの研究責任者であるヤクブ・パチョッキ氏、AIによる潜在的なリスクを評価するチームの責任者であるアレクサンダー・マドリー氏、研究者のシモン・シドール氏もOpenAIを退社する意思を周囲に明らかにしているとのこと。


The Informationによると、アルトマン氏は新しい会社の立ち上げを計画中であり、ブロックマン氏や一部の上級幹部もOpenAIを退社して合流するとみられているとのこと。さらに、OpenAIの主要な従業員がアルトマン氏の新会社に入社するためにOpenAIを離脱してしまう可能性もあります。

さらにThe Guardianによれば、2023年11月1日・2日にイギリスのブレッチリーパークで開催されたAI Safety Summitで、アルトマン氏が実業家でもあるイギリスのリシ・スナク首相に「OpenAIでは変革的な時間を過ごしました。次に何が起こるかについては後でもっと話したいと思っています」と語っていたそうです。このスナク首相に伝えた内容と同じ言葉を、アルトマン氏は退社発表時にXでポストしています。


AI Safety Summitの時点ではアルトマン氏の解任は決定していませんが、The Guardianの報道に基づけば、アルトマン氏はすでにこの時点でOpenAIとは別の事業を立ち上げる可能性を示唆していたともいえます。

また、経済紙のBloombergによれば、アルトマン氏はAI向けの半導体を製造するチップ会社の設立を計画していたとのこと。記事作成時点でAI向け半導体市場シェアはNVIDIAが大きく占めている状態で、これに競合するプロジェクトを立ち上げるため、資金を集めていた模様。

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また、アルトマン氏はAppleの元デザインチーフであるジョニー・アイブ氏と「AIに焦点を当てたハードウェアデバイス」の資金集めも行っており、ソフトバンクやサウジアラビアの投資企業とも協議を進めていることも報じられています。

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なお、OpenAIは860億ドル(約12兆9000億円)という評価額で株式を売却することが報じられていましたが、今回のアルトマン氏の解任を受けて株式売却の話は宙に浮いてしまっている状況。The GuardianはOpenAIにコメントを要請しましたが、記事作成時点でOpenAIは応じていないとのことです。

・つづき
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in メモ, Posted by log1i_yk

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