OpenAIのAIを搭載した画面のないウェアラブルスマートフォン「Ai Pin」の詳細がリークされる
IT系ニュースサイトのThe Vergeが、Appleの元社員であるImran Chaudhri氏らによって設立されたフィットネス企業・Humaneが2023年11月9日の正式発表を予定しているウェアラブルデバイス「Ai Pin」の詳細をリークしました。
Humane’s AI Pin costs $699 and $24 a month with OpenAI and T-Mobile integration - The Verge
https://www.theverge.com/2023/11/8/23953022/humane-ai-pin-price-specs-leak
HumaneのAi Pinは、衣服などに磁気で留める四角いデバイスで、ディスプレイを持たない代わりにレーザープロジェクターで手に映像を投影できるほか、音声での操作にも対応しています。
どのようなデバイスなのかは、Chaudhri氏による以下のデモンストレーション映像から確認することができます。
The Disappearing Computer: An Exclusive Preview of Humane’s Screenless Tech | Imran Chaudhri | TED - YouTube
Chaudhri氏の胸に見えるこのデバイスがAi Pinです。
動画の再生開始から2分後、登壇したChaudhri氏のAi Pinに電話が入ります。
Chaudhri氏が胸に手をかざすと、手のひらに妻のベサニーさんからの着信だということがレーザープロジェクターで投影されました。
「事実上Ai Pinのすべてを詳述する文書を入手した」というThe Vergeによると、Ai Pinの本体価格は699ドル(約10万円)で、月額24ドル(約3600円)の料金がかかる独自のネットワークサービス(T-Mobileの回線を利用)で動作し、MicrosoftとOpenAIのAIモデルにアクセスする機能もあるとのこと。
Ai Pinを服に留めるクリップは単なる磁石ではなく、バッテリーパックも兼ねており、新しいバッテリーと交換してAi Pinを1日中動作させることも可能です。バッテリーの寿命は不明ですが、1つのAi Pinに2つの「バッテリーブースター」が付属しています。
内部にはQualcommのSnapdragonプロセッサーを搭載しており、カメラ、深度センサー、モーションセンサーを使って周囲の状況を追跡および記録します。また、Humaneが「personic speaker」と名付けたスピーカーが搭載されているほか、Bluetoothヘッドフォンに接続することもできます。
ディスプレイを持たないため、Ai Pinは主に音声ベースのデバイスとして動作しますが、レーザープロジェクターで手に情報を投影する機能や、カメラを通じたジェスチャー入力機能もあります。ただし、Ai Pinは「Hey Siri」や「OK Google」といったウェイクワードで起動するわけではないため、何らかの方法により手動で起動する必要があるとのこと。
このほか、Ai Pinには操作のためのタッチパッドや、Ai Pinが何かを記録している際に点滅する「トラストライト」が搭載されています。
OSはCosmosと呼ばれているもので、アプリの集合体としてではなく必要に応じてAIやツールを呼び出せるシームレスなシステムとして設計されています。電話以外の機能としては、メッセージの作成や、電子メールの要約、言語の翻訳、食べ物を認識して栄養情報を提供する機能、Tidalの音楽ストリーミングを通じて「AI DJ」が状況に応じた選曲をしてくれる機能などがあります。また、「AIを中心とした写真機能」もあるとされていますが、その詳細は不明です。
一般的なスマートウォッチとは異なり、Ai Pinは自己完結型のシンプルなウェアラブルデバイスとして設計されていますが、セットアップやカスタマイズのために「Humane.center」というツールもあります。「Humane.center」がウェブサイトなのか、スマートフォンアプリなのかは不明ですが、このツールでAi Pinが収集したメモ、映像、写真を管理することが想定されています。
The VergeはHumaneにコメントを要請しましたが、記事作成時点では回答が得られていないとのことです。
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in モバイル, ハードウェア, Posted by log1l_ks
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