チョコレート製品やココアなどいくつかの製品に重金属が多く含まれていることが検査で判明


以前からチョコレートに重金属が含まれていることが明らかになっていて、業界は量を下げる方法を模索しています。こうしたチョコレートの問題について、調査団体・Consumer Reportsのケビン・ロリア記者が解説しました。

A Third of Chocolate Products Are High in Heavy Metals, CR T - Consumer Reports
https://www.consumerreports.org/health/food-safety/a-third-of-chocolate-products-are-high-in-heavy-metals-a4844566398/

ロリア氏によると、チョコレート製品に使われるカカオにカドミウムや鉛が含まれていて、場合によっては懸念レベルを超える量が検知される可能性もあるそうです。


実際の製品にどれほど重金属が含まれているのかを確かめるため、消費財を調査検討する非営利組織のConsumer Reportsが「ココアパウダー」「チョコレートチップ」「ミルクチョコレートバー」「チョコレートケーキ」など7つのカテゴリーで48種類の製品をテスト。ハーシーズ、ネスレなどの有名ブランドのほか、小売店で販売されている一般的なチョコレートを検査しました。

その結果、48製品中16製品で、カドミウムまたは鉛の少なくとも片方で懸念レベルを超える量が検出されたとのこと。

例えばダークチョコレートの結果が以下で、ネスレ傘下のペルジーナが販売する「85% Premium Dark Chocolate」からは、基準値(1日あたり0.5μgの鉛または1日あたり4.1μgのカドミウム)を大幅に超える鉛が検出されました。Consumer Reportsの取材に応えたネスレは「私たちの製品には厳格な基準を適用しています」と述べたそうです。


ミルクチョコレートの結果が以下。ミルクチョコレートはダークチョコレートに比べてカカオが少ないため、予想通り重金属の割合も少なかったそうです。


チョコレートチップが以下。割合が低いものばかりですが、ロリア氏は「ここで示した量は大さじ1杯程度を食べたときの割合であり、チョコレートチップ入りのクッキーを何枚も食べたり、チップスを袋から出してそのまま食べたりするのが好きな人なら、すぐに1日あたりの基準値を超えてしまう可能性があります」と指摘しました。


ココアパウダーの結果が以下。大さじ1杯の量に基づいています。


ホットチョコレートミックスの結果。これらにはココアパウダーと砂糖やその他の原材料が含まれているため、鉛やカドミウムの含有量は比較的低いだろうとConsumer Reportsは予想していたそうですが、実際は基準値を超えるものもありました。


ブラウニーの結果が以下。全体的に良好で、カドミウムを多く含むものはなく、ブラウニーミックス1種類とケーキミックス2種類が鉛の基準値を超えただけでした。


ケーキミックスの結果がこれ。


食品医薬品局はConsumer Reportsに対し「チョコレートに含まれるカドミウムと鉛の存在がメディアで注目されていますが、世界中の専門家によれば、チョコレートがこれらの汚染物質にさらされる原因は軽微です」と指摘したとのこと。

こうしたコメントに対し、ロリア氏は「メーカーによってその含有量に差があるため、メーカーが製品をより安全にするためにできることがあるはずです。チョコレートは重金属の摂取経路となる数多くの要因のひとつに過ぎないかもしれませんが、子供や大人が食べる人気のおやつであり、チョコレートから摂取する重金属の量を制限しようとするのは理にかなっています」と指摘しました。

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in , Posted by log1p_kr

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