GoogleとAppleが地図機能からイスラエルとガザ地区の交通情報を利用不可能に、ガザでの地上作戦実施の前兆か
GoogleやAppleのマップアプリにはリアルタイムで道路の交通状況を表示する機能がありますが、イスラエル国防軍の要請により、イスラエルおよびガザ地区の交通情報が非表示になりました。イスラエル国防軍が準備しているガザでの地上作戦に関連する措置とみられています。
Israel-Hamas War: Google Maps Disables Live Traffic Data in Israel, Gaza - Bloomberg
https://www.bloomberg.com/news/articles/2023-10-23/google-disables-live-traffic-in-israel-gaza-at-military-request
Google and Apple disable map functions in Israel, Gaza Strip as invasion looms | The Hill
https://thehill.com/policy/technology/4271460-google-and-apple-disable-map-functions-in-israel-gaza-strip-as-invasion-looms/
Apple Maps Israel and Gaza drops live traffic data for military
https://9to5mac.com/2023/10/24/apple-maps-israel-and-gaza/
ニュースサイト・Bloombergによると、GoogleとAppleは地図機能からイスラエルとガザ地区のリアルタイム交通情報の表示を取りやめていることを認めたとのこと。これは、イスラエル国防軍から要請があったもので、交通情報が軍の動向を示唆してしまう恐れがあるためとみられます。イスラエル生まれのGPSナビアプリ「Waze」でも同様に、交通情報が得られなくなっています。
Googleの広報担当者であるキャロリーヌ・ブルドー氏は「紛争状況や地域の状況の変化に対応し、地域社会の安全に考慮して、交通状況や渋滞情報をリアルタイムで見られないようにしています。特定の場所に移動する人は、現在の交通状況を考慮したルートや到着予想時刻を利用可能です」と述べました。
実際にGoogleマップでイスラエル周辺の交通状況を見てみると、隣国のレバノンやヨルダンでは表示されている交通情報が一切表示されていないのがわかります。
同様の措置は、ロシアによるウクライナ侵攻の際にも行われています。このときは、ウクライナ側の軍の情報や一般人の動きが筒抜けになるのを防ぐための措置でした。
Googleがウクライナの一般人を守るため一時的にGoogleマップの交通情報表示を停止 - GIGAZINE
なお、交通情報を用いてロシア軍の侵攻ルートを察知した研究者も存在しています。
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