メモ

「10G」でもなんでもないのに「Xfinity 10G Network」を名乗るのは虚偽表示だとして全米広告監視機構がComcastに使用中止要請


Comcastは固定ネット回線のブランド名を「Xfinity 10G Network」と称していますが、実際には「10G」でもなんでもないとして、全米広告監視機構(NAD)が使用の取りやめか、10Gを実現するための取り組みを行っていることを示すよう求めました。Comcastは反論の構えを見せています。

NAD Recommends Comcast Discontinue or Modify “10G” Claims
https://bbbprograms.org/media-center/dd/comcast-10g


Comcast resists call to stop its misleading “10G Network” claims | Ars Technica
https://arstechnica.com/tech-policy/2023/10/comcast-should-stop-advertising-slower-speeds-as-10g-industry-group-says/


Comcastは2023年2月に固定ネット回線サービスの名称を「Xfinity 10G Network」に改めました。Comcastによると「10G」は「5G」を補完するものだとのこと。

しかし、ライバルであるT-MobileやVerizonが「10G」の主張に対して異議申し立てを行い、NADは「10G」は「10Gbps」または「第10世代」を意味する明示的な主張であると結論づけました。


NADは、Comcastがネットワーク全体を「10G」と表現することで、「Comcastのすべてのユーザーが最大10Gbpsのサービスを受けられる」というメッセージになっていると判断。一方で、Xfinityの複数のプランのうち、10Gbpsを利用可能なのはGigabit Proプランだけであり、さらにこのサービスを受けるためには光ファイバーの敷設が必要であることなどから、Comcastが「10G」を主張するだけの合理的な根拠を示していないとして、「10G」「Xfinity 10G」「Xfinity 10G Network」の使用中止を勧告しました。

また、もし主張を続けるのであれば、10Gを達成するために向上心を持って改善に取り組んでいることを明確にするか、「10G」を虚偽ではない方法で用いるか、どちらかを満たすことを条件としました。

なお、Comcastは「Xfinity 10G Networkのブランド名が『明示的主張』にあたるというNADの主張を含め、決定には同意しません」と述べ、NADの上位機関にあたる全米広告審査委員会(NARB)に控訴する構えを見せています。

Comcast Appeals NAD "10G" Recommendation
https://bbbprograms.org/media-center/dd/comcast-10g-verizon


ちなみに「10G」という名称は、2019年にケーブル業界団体・全米有線テレビ事業者連盟(NCTA)も用いていて、ニュースサイト・Ars Technicaは当時、「『5G』という表現をうらやましく思ったケーブル業界が紛らわしい名称を用いた」と指摘しています。

Envious of 5G hype, cable cos. unveil potentially confusing “10G” trademark | Ars Technica
https://arstechnica.com/information-technology/2019/01/envious-of-5g-hype-cable-cos-unveil-potentially-confusing-10g-trademark/

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in メモ, Posted by logc_nt

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