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MicrosoftがAIサービスを使った顧客の著作権侵害の訴訟結果はMicrosoftが引き受けるという声明を発表


Microsoftが、AIサービス・Copilotを使用したときの著作権問題について、ユーザーではなくMicrosoftが責任を負うという約束を発表しました。

Microsoft announces new Copilot Copyright Commitment for customers - Microsoft On the Issues
https://blogs.microsoft.com/on-the-issues/2023/09/07/copilot-copyright-commitment-ai-legal-concerns/


生成AIによって生成されたコンテンツを使用するとき、一部ユーザーが知的財産権や著作権の侵害の申し立てを懸念しているということで、Microsoftがこの種の懸念に対処するための新たなCopilot著作権コミットメントを発表しました。

具体的には、Copilotを用いた結果の著作権侵害で顧客が訴えられた場合、Microsoftは顧客を弁護し、訴訟の結果の不利な判決や和解金を肩代わりすることになります。


MicrosoftがCopilot著作権コミットメントを提供する理由は以下の3つ。

1:Microsoftは、製品を使用する顧客に寄り添う
MicrosoftではCopilotを商用利用している顧客から料金を徴収しており、使用にあたって法的問題が生じるようであれば、顧客の問題ではなくMicrosoftの問題であると捉えるとのこと。Microsoftはこれまでも約20年にわたってMicrosoft製品に関連する特許請求から顧客を守っていて、時代とともに適用範囲を拡大してきたことから、Copilotに対する著作権侵害の申し立てをMicrosoftがカバーするのは方針に従った新たな一歩であると述べています。

2:Microsoftは著作者の概念に敏感であり、顧客ではなくMicrosoftがそれらに対処する責任を負うべきであると信じている
世界が社会課題の解決に役立つAIを必要とする一方で、著作者が著作権法上の権利を管理し、創作物から健全な利益を得ることは極めて重要である、とMicrosoftは言及し、「AIモデルのトレーニングと開発に必要なコンテンツが、競争やイノベーションを阻害するような形で独占・寡占されないようにする必要がある」と述べました。その上でMicrosoftは、これらすべての目標を前進させるため、創造的かつ建設的な措置を取るために必要とされる、困難かつ持続的な努力にコミットしていくとのこと。

3:Microsoftは著作権を尊重するために、Copilotに重要なガードレールを組み込んでいる
Copilotが著作権侵害コンテンツを出力する可能性を減らすため、Microsoftではフィルタやその他の技術をCopilotに組み込んでいるとのこと。これらの技術は、デジタルの安全性やセキュリティ、プライバシーを保護するためのMicrosoftの活動をベースとして、補完する存在です。新たなCopilot著作権コミットメントは、顧客にこれらの技術の使用を求め、誰もが著作権の概念をより尊重するインセンティブを生み出すとのこと。


なお、3番目にもあるように、Copilotが著作権侵害コンテンツを出力する可能性があることをMicrosoftは認識しており、それを防ぐための技術を搭載しています。このため、Copilot著作権コミットメントで守ってもらうためには、組み込まれたコンテンツフィルターやその他の安全システムを回避してはならず、また、意図して著作権を侵害するようなコンテンツを出力しようとしてはならないとのことです。

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in ネットサービス, Posted by logc_nt

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