2023年08月22日 10時41分ゲーム

「スーパーマリオ64」からマリオの声を担当してきたチャールズ・マーティネーが降板

任天堂が1996年に発売された「スーパーマリオ64」以降、マリオの声優を担当してきたチャールズ・マーティネー氏が、マリオの声優を降板することを発表しました。マーティネー氏は今後、マリオの親善大使に就任することとなります。

We have a message for fans of the Mushroom Kingdom. Please take a look. pic.twitter.com/U1ASicOuTO
— Nintendo of America (@NintendoAmerica)

It’s-a-no-longer me: Charles Martinet steps down as Mario’s voice [Updated] | Ars Technica
https://arstechnica.com/gaming/2023/08/its-a-no-longer-me-charles-martinet-steps-down-as-marios-voice/

2023年8月21日、任天堂が1996年からマリオの声優を担当してきたチャールズ・マーティネー氏がマリオの声優を降板すると発表しました。降板に伴い、マーティネー氏はマリオの声優を務めることはなくなりますが、今後もマリオの親善大使としてユーザーとの交流を続けていくことになるとのこと。

チャールズ・マーティネーさんは1996年の『スーパーマリオ64』以降、長年にわたってマリオの声優を務めてきました。今回、チャールズさんは新たにマリオの親善大使に就任し、これに伴いマリオたちの声優を務めることはなくなりますが、今後もみなさまとマリオについて交流を続けていただきます。(1/2)
— 任天堂株式会社 (@Nintendo)

さらに、今回の件に関するマリオの生みの親である宮本茂氏からのメッセージ動画が、後日公開される模様。

この件に関するチャールズさんと、当社の代表取締役フェロー宮本茂からのメッセージ映像を、後日公開させていただく予定です。任天堂は、マリオを代表とするさまざまな当社のキャラクターに命を吹き込んでくれたチャールズさんの貢献に感謝しております。 (2/2)
— 任天堂株式会社 (@Nintendo)

任天堂のアメリカ法人であるNintendo of Americaが公開したメッセージは以下の通り。

チャールズ・マーティネーはスーパーマリオ64以来、任天堂のゲームでマリオのオリジナルの声を長らく務めてきました。チャールズはマリオアンバサダーという新しい役職に就くこととなります。この役割の変更に伴い、チャールズは任天堂のゲームにおいてマリオの声優を担当することはなくなりますが、今後も世界中を旅してマリオの楽しさを広め、皆さんと交流する役割を続けることとなります。

長きにわたりマリオに命を吹き込んでくれたチャールズの仕事を誇りに思い、感謝と謝辞を述べたいと思います。特別な宮本茂からチャールズへの特別なメッセージ動画を公開予定なので、ご注目ください。

マーティネー氏は自身のXアカウントで、今回の発表に対して「私の新しい冒険が始まります！皆さんは私の心の中のナンバーワンです！」と投稿しています。

My new Adventure begins! You are all Numba One in my heart! #woohoo !!!!!!! https://t.co/3YWYewlnXt
— Charles Martinet (@CharlesMartinet)

2023年で67歳になるマーティネー氏は、約30年にわたりマリオの声優を担当してきました。マーティネー氏の声は、スーパーマリオ64の起動画面で流れる「It's-a-Me, Mario!」というセリフで有名になりました。

Super Mario 64 - INTRO - Nintendo 64 - YouTube

なお、スーパーマリオ64からマリオの声優を担当してきたとされていますが、1994年にリリースされたCD-ROMの「Mario Teaches Typing」や、1992年に実施されたCESでお披露目されたマリオのピンボールゲームでもマーティネー氏がマリオの声を担当しています。

Mario Teaches Typing (CD Version) - Intro - YouTube

Charles Martinet as Mario & Wario @ Winter Consumer Electronic Show - WCES 1993 - YouTube

その後、マーティネー氏は数々のマリオ関連ゲームでマリオの声を担当しており、これにより「単一のゲームキャラクターとして最も多くのゲームに出演した」としてギネス世界記録に認定されました。

"マリオの声"チャールズ・マーティネーがギネス世界記録に認定 - YouTube

なお、マーティネー氏はマリオの声だけを演じてきたわけではなく、Space Quest 6やSkyrimなどさまざまなタイトルに声優として参加しており、時にはテレビや映画で端役を演じています。

海外メディアのThe Vergeは「マーティネーの重いイタリアなまりはマリオと非常に密接に結びついているため、ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービーでのクリス・プラットのマリオの演技は、混乱と批判を引き起こしました。これは私の幼い娘さえ含みます」と言及。なお、マーティネー氏はザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービーでマリオの父親や、ピザ屋の客・ジュゼッペの声を担当しています。

なお、任天堂は約11年ぶりとなるスーパーマリオブラザーズシリーズの完全新作「スーパーマリオブラザーズワンダー」を2023年10月20日に発売予定です。同作のトレーラーに含まれるマリオの声を聞いたファンから、「マーティネー氏がすでに降板しているのでは？」という憶測も広がっていました。しかし、今回のマリオの声優降板に伴い、任天堂は正式にスーパーマリオブラザーズワンダーでマリオの声優を担当するのがマーティネー氏ではないことを認めています。

スーパーマリオブラザーズワンダー [Nintendo Direct 2023.6.21] - YouTube