ネットサービス

CNETがGoogle検索のランキングを向上させるために古い記事を大量削除、一方でGoogleは古いコンテンツでも大丈夫だと反論


ニュースサイト「CNET」は記事作成にAIをいち早く取り入れたり、AI導入後に大規模な人員削減を実施したりと大胆な改革を進めています。新たに、CNETがGoogle検索での表示順位を上げるために古い記事を大量に削除していることが明らかになりました。一方で、Googleは「古い記事を削除しても検索順位には影響しない」と反論しています。

FAQ on CNET Content Pruning - Aug 2023 - DocumentCloud
https://www.documentcloud.org/documents/23903730-faq-on-cnet-content-pruning-aug-2023

CNET Deletes Thousands of Old Articles to Game Google Search
https://gizmodo.com/cnet-deletes-thousands-old-articles-google-search-seo-1850721475

CNETは1994年に開設されたニュースサイトで、膨大な本数の記事が公開されています。しかし、2023年に入ってから数千本もの古い記事が削除されていることが明らかになりました。

CNETが共有した内部文書によると、記事の削除はGoogleに対して「CNETには新鮮な情報が多く、Google検索の結果で他社のサイトよりも上位に表示する価値がある」ということを知らせるために実施されているとのこと。また、削除対象の記事が「公開年」「アクセス数」「記事の長さ」「Googleによるクロール頻度」といったパラメータを参考にして選ばれていることも明かされています。


CNETがGoogle検索でのランキング向上を目指して記事の削除を進めている一方で、Googleは「Googleが古いコンテンツを好まないと思ってコンテンツを削除していませんか?そんな事実はないです!私たちは古いコンテンツの削除を推奨していません。古いコンテンツは依然として有用である可能性があります」と述べ、古いコンテンツが残っているからといって検索ランキングに影響を与えるわけではないと主張しています。


しかし、Googleのクロールに関する公式ドキュメントには「Googlebotが1つのサイトをクロールできる時間には限界があります」と明記されているため、CNETのような膨大なコンテンツを抱えるサイトでは古いコンテンツが新しいコンテンツのクロールを阻害することにつながる可能性があります。このため、CNETの記事削除対応はGoogle検索の上位を目指すという目的に合致しているのかもしれません。


なお、CNETはInternet Archiveが提供しているAPIを用いて削除した記事をWayback Machine上にアーカイブしています。

この記事のタイトルとURLをコピーする

・関連記事
CNETがAIで記事生成を始めてわずか数週間後に大規模な人員削減を実施、主要メンバーの10%が解雇され編集長は辞任してAI担当に転身 - GIGAZINE

CNETがAIで記事を書いていることを問題視されて記事の公開を停止へ - GIGAZINE

ニュースサイト「CNET」に掲載されたAI製記事は人間のファクトチェックを経てもなお重大な誤りが含まれていた - GIGAZINE

ニュースメディアのCNETが2022年11月から「CNET Money」という署名を付けて密かにAIで記事を作成していると報じられる - GIGAZINE

in ネットサービス, Posted by log1o_hf

You can read the machine translated English article here.