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子どものスマートフォン使用時間を1日最大2時間に制限する法案が中国で検討中


中国のインターネット規制機関である中国サイバースペース管理局(CAC)が、16歳以上18歳未満の未成年者のモバイル端末の利用を、1日に最大2時間に制限する規制案を発表しました。また、未成年者は午後10時から翌日の午前6時までインターネットへのアクセスが禁止されます。

国家互联网信息办公室关于《移动互联网未成年人模式建设指南(征求意见稿)》公开征求意见的通知_中央网络安全和信息化委员会办公室
http://www.cac.gov.cn/2023-08/02/c_1692541991073784.htm


China considers limiting kids' smartphone time to two hours per day | Engadget
https://www.engadget.com/china-considers-limiting-kids-smartphone-time-to-two-hours-per-day-134708060.html


China floats two-hour daily limit of smartphone screen time for kids
https://www.cnbc.com/2023/08/02/china-floats-two-hour-daily-limit-of-smartphone-screen-time-for-kids.html

中国では2021年以降「未成年者の週3時間以上のオンラインゲームを禁止する規則」の制定や「未成年者が22時以降にライブ配信を見ることの禁止」など、未成年者がインターネットに依存することを抑制する風潮が高まっています。

「週3時間以上のオンラインゲームを禁止」する規則が登場、ゲームが許されるのは1日1時間×3日のみ - GIGAZINE


CACが2023年8月2日に発表した規則案は、未成年者をさまざまな年齢層に分割し、年齢に応じて異なる制限を課する規則です。

CACの規制案では、8歳未満の子どもはスマートフォンの使用時間が1日最大40分に制限されます。また、8歳以上16歳未満の子どもは、1日に最大1時間の利用に限られ、16歳以上18歳未満の子どもは、1日に2時間以上の利用が禁止されます。


また、規制案では未成年者の午後10時から翌朝6時までのスマートフォンの使用が禁止されています。さらに、インターネットプロバイダーに対しては、「マイナーモード」と呼ばれる、親が子どものスマートフォンに表示されるコンテンツを制限できるモードの導入が要求されます。

「マイナーモード」では一部のコンテンツを除き、3歳未満の子どもは「歌や音声に焦点を当てたコンテンツ」、12歳以上16歳未満の子どもは「教育資料やニュース資料」だけが許可されることになるとのこと。

中国ではテンセントが開発したメッセンジャーアプリ「WeChat」やByteDanceが運営するSNS「抖音(中国版TikTok)」が人気を博しており、特に未成年者からの人気が高まっています。CACは「SNSサービスを提供する各プラットフォームには、今回の規制案で定められた要件を満たす責任があります」と指摘しています。


海外メディアのEngadgetは「この規制案はテンセントやByteDanceなど、中国国内のアプリ開発者に大きな影響を与える可能性があります。アプリ開発者は規制に沿った形でアプリの設計やコンテンツの調整を行う必要が生じるかもしれません」と述べています。

なお、CACが提出した規制案は記事作成時点で公開協議の段階で、実際に施行されるかどうかは不明です。

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in モバイル,   ネットサービス, Posted by log1r_ut

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