レビュー

Snapdragon X Elite搭載のCopilot+ PC「Dell XPS 13 9345」のバッテリー性能などを確かめてみた


Dellの薄型ノートPC「XPS 13 9345」はCopilot+ PCの要件を満たしており、SoCには低消費電力で知られるQualcommのSnapdragon X Eliteを搭載しています。いったいバッテリーによる駆動時間はどれぐらいなのか、複数パターンで実測してみました。

XPS 13ノートパソコン - 薄型ノートパソコン | Dell 日本
https://www.dell.com/ja-jp/shop/laptops/snapdragon-new/spd/xps-13-9345-laptop

バッテリーの駆動時間を計測するにあたっては、普段使いで軽めの負荷がかかり続ける状態として「YouTubeを見続ける」パターンと、重い負荷がかかり続ける状態として「FFXVベンチ(高画質・4K)をループ再生し続ける」パターンの2つを実行してみました。本来は、重い負荷がかかる状態はネット接続が発生する「原神」などのオンラインゲームにしたかったのですが、XPS 13 9345では「原神」は起動できなかったため諦めました。


また、PCの設定は「最大のパフォーマンス」を選択し、画面輝度は最大、音量は10にしました。

以下のグラフは、左の赤線が高負荷状態、右の緑線が軽負荷状態を示したもの。縦軸がバッテリー残量、横軸が5分刻みの経過時間です。高負荷状態だと135分(2時間15分)で残り6%台に突入。軽負荷状態だと560分(9時間20分)で残り2%になりました。YouTubeを垂れ流し続けただけとはいえ、9時間以上動作するのはかなりのバッテリー持ちで、画面輝度を下げればさらに駆動時間を延ばせるのは出張時などに便利そう。


以下は同じように負荷をかけた状態で充電速度を測定したもの。左の緑線が軽負荷状態のもので、135分(2時間15分)で6%から100%まで回復。右の赤線は高負荷状態のもので、180分(3時間)で6%から100%まで回復しました。さすがはPower Delivery対応といった感じの速度です。なお、「いたわり充電」に関して特別な設定は行っていませんが、高負荷時は最後の30分ぐらいが99%台で足踏みとなりました。


負荷をかけたときに端末がどれぐらいの熱を持つのか、そしてどの方向にどれぐらいの熱を発するのか、サーモカメラ「FLIR ONE Pro」で測定してみました。キーボードは上の方が45度オーバーになっています。


一部、50度に迫る部分がある中で、キーボードの左右はちょうど裏側にファンがあるようで、30度を切る温度になっていました。


パームレストとタッチパッド部分に微妙な温度差が出ています。


端末を横から見てみると、後方に向けて50度ほどの熱風が出ていました。


最も端末に近い部分では50度オーバー。


また、端末を持ち上げて底面を見てみると、まんべんなく熱くなっており、特に後方よりは50度近くなっていました。直接膝の上に置いて作業するのは避けた方が無難です。


ACアダプター部分が70度近い高温になっていたのは気をつけたいところで、ACアダプターは机の上など開けたところに置き、周囲は空けておくほうがベターです。


高負荷状態でのファンの動作音も、デジタル騒音計「GM1351」で測定してみました。端末前面側の騒音は48.dBA。ずっと「フォーーーーーー」という排気音はしているのですが、耳が慣れてしまってうるさいとは思いませんでした。クーラーをつけていたり、周囲で人が話をしていたりすると気付かないレベル。


背面側で測定すると、おおよそ56dBAでした。さすがに排気が出ている方向なので、音ははっきりと聞こえますが、ノートPCの動作音としては一般的な範疇で、カフェなどで作業する範囲では気にならないぐらいです。


あちこち持ち運んだり、いろいろ動かしてみたりしたのですが、13インチPCということで比較的小型のバッグにも入るし、薄型なので邪魔にもならず、重さが気になることもなくて「ノートPCはこうあってくれるとうれしい」というベストマッチの大きさ・重さだと感じました。

ずっと電源に接続するわけではない環境で使うにあたって気になるバッテリーの駆動時間も十分に長く、充電速度も早いのでわずかな充電タイミングで継戦時間が伸びるのもありがたいところ。

ただ、ゲーミングPCではないからしょうがないのですが、グラフィックが重いゲームやベンチマークを動かすことができなかったのはちょっと気になるところ。

また好みの問題ですが、ファンクションキーはF2やF4をはじめ押す機会がそれなりにあるので、場所を目視で確認しなければならないフラットパネルではなく、やはり物理キーであって欲しいと思いました。

なお、レビューで用いたXPS 13 9345の構成だと、Dellの公式通販で25万2421円で購入可能。さまざまな割引が効くため構成によっての価格の変動が大きく、たとえばメモリ16GB・ストレージ512GBの構成だと22万7436円、メモリ64GB・ストレージ2TBの構成だと31万5315円となります。

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in レビュー,   ハードウェア, Posted by logc_nt

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