「Apple Watch」を機械式腕時計に改造
「Apple Watch」はタッチパネルや高性能処理チップ、リチウムイオンバッテリーなどを搭載したスマートウォッチです。そんなApple Watchの中身をごっそり入れ替えて、ぜんまい駆動の腕時計に改造してしまった記録が公開されました。
Mechanical Apple Watch From Real E-Waste Apple Watch : 46 Steps (with Pictures) - Instructables
https://www.instructables.com/Mechanical-Apple-Watch-From-Real-E-Waste-Apple-Wat/
Apple Watchを機械式腕時計に改造したのはハードウェア愛好会のJack Spiggle氏です。Spiggle氏によると、中古市場では「バッテリー劣化」「画面割れ」などの理由でApple Watchが非常に安い値段で販売されているとのこと。Spiggle氏はわずか1ドル(約145円)で中古の「Apple Watch Series 1」を入手しました。
Spiggle氏は中古のApple Watch以外にセイコー製ムーブメント「NH38」を用意。さらに、ガラス板やドライバーなどの必要な部品&工具をそろえ、Apple Watchをぜんまい駆動の腕時計に改造する計画を始動。この時点での材料費の合計は50ドル(約7200円)。
ムーブメントにNH38を採用した主な理由は「安価に入手できる」「日付・曜日表示などの複雑なシステムがついていない」「背面から中身が見えるので機械式腕時計であることを簡単にアピールできる」という3点です。
まずは、Apple Watchのディスプレイやバッテリー、心拍センサーなどをすべて取り外します。
Apple Watchのディスプレイにはタッチセンサーなどが搭載されていますが、機械式腕時計に必要なのはガラス部分のみ。Spiggle氏はタッチセンサーなどを取り除く際にガラス外縁部の黒色の部分に傷を付けてしまったため、黒色のマニキュアで傷を塗りつぶしました。
文字盤は真鍮(ちゅう)をレーザー加工で切り出して作成。
Apple Watchには腕時計の竜頭を模した「Digital Crown」が搭載されています。Spiggle氏は、このDigital Crownの外側の部分を残して、機械式腕時計の竜頭として活用することにしました。
以下のムービーでは、仮組み後のDigital Crownを動かして針を操作する様子を確認できます。
Mechanical Apple Watch First Test - YouTube
ムーブメントのローターをカットしてAppleロゴ風の模様を付けます。
最後に各部品をピカピカに磨いたら完成。
機械式腕時計に改造したApple Watchが動作する様子は、以下のムービーの25分頃から確認できます。
How I Made a Mechanical Apple Watch (Fully Functional!) Build Video - YouTube
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