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Googleドライブにひっそり追加された「ファイル数制限」が批判殺到で撤廃される


Googleが運営しているクラウドストレージサービス「Googleドライブ」は、無料でも15GBのストレージを利用可能な他、大容量を求めるユーザー向けに有料プランも用意されています。しかし、Googleドライブには「有料プランであってもファイル総数を最大500万個に制限する」というファイル数制限が存在していることが2023年3月に判明しました。このファイル数制限の存在に対して批判が殺到した結果、2023年4月4日には制限の撤廃が発表されました。


Googleドライブのファイル数制限が判明した経緯は以下の通り。まず、2023年2月頃からGoogleドライブユーザーの一部を対象に「ごみ箱に入っているかどうかを問わず、このアカウントで作成されたアイテム数の制限に到達しました」というメッセージが表示されるようになりました。その後、2023年3月頃からは「エラー403:このアカウントは500万個のアイテム作成制限を超えました。さらにアイテムを作成するにはアイテムをごみ箱に移動し、完全に削除してください」というメッセージが表示され、ファイル総数に最大500万個までの制限があることが判明。さらに、海外メディア「Ars Technica」の問い合わせに対してGoogleが「ファイル数制限はバグではない」と回答したことから、制限がGoogleドライブの正式な仕様であることが明らかになりました。

Googleドライブには有料アカウントでも隠されたファイル制限がある - GIGAZINE


ストレージ容量最大15GBの無料プランの場合、単純に計算すると容量制限に到達せずに500万個のファイルを保存するには約3バイトのファイルを500万個保存する必要があるため、実用上はほぼ問題ないように思えます。しかし、最大2TBの有料プランの場合は、約400kBのファイルを500万個保存するとファイル数制限に引っかかってしまいます。このため、大規模なソフトウェアのソースコードなどを管理していると、「容量制限に達していないのに、ファイルを保存できない」という事態に遭遇する可能性があります。

また、Googleのサポートページには共有アイテムのファイル数制限については記されているものの、通常ファイルの個数制限については記されていませんでした。このため、ユーザーからは「Googleが秘密のファイル数制限を課している」という非難の声が多数寄せられることとなりました。

ユーザーの声を受けて、Googleドライブの公式Twitterアカウントは2023年4月4日に「私たちは最近、安定性の維持やパフォーマンス向上のためにファイル数制限を追加するアップデートを実施しました。このファイル数制限の影響を受けたユーザーは少数でしたが、すべてのユーザーに優れた体験を提供するために、アップデートをロールバックしました」と投稿し、「ファイル数制限は最近になって追加されたものである」ことと「ファイル数制限を撤廃した」ことを発表しました。


さらに、Googleドライブは「変更の必要がある場合、あらかじめユーザーに通知します」と述べ、告知なくファイル数制限を実行したことについて謝罪しています。

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in ネットサービス, Posted by log1o_hf

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