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22万円超でMRにも対応するハイエンドVRヘッドセット「Meta Quest Pro」でゲームしたり絵を描いたりしてみた


MetaのPC接続不要で単独動作可能なスタンドアローン型VRヘッドセットである「Meta Quest Pro」が2022年10月26日に登場しました。「Project Cambria」というコードネームで開発されてきたQuest Proは、フルカラーのパススルーでVR(仮想現実)だけではなくAR(拡張現実)も体験できるMR(混合現実)デバイスになっており、さらに視線を追うアイトラッキングや表情を捉えるフェイストラッキングも可能なデバイスとなっています。そんなQuest Proで色んなゲームやアプリをプレイしてみました。

Meta Quest Pro: シリーズ最先端の新型VRヘッドセット | Meta Store | Meta Store
https://www.meta.com/jp/quest/quest-pro/

Quest Proがどんな見た目のデバイスなのかは以下の記事を読むとわかります。

22万円超でスタンドアローン型VR/ARヘッドセットのハイエンドモデル「Meta Quest Pro」フォトレビュー - GIGAZINE


また、Quest Proのスペックについては、下位モデルであるMeta Quest 2と比較した以下の記事でまとめています。

MetaのハイエンドVRヘッドセット「Meta Quest Pro」と下位モデルの「Meta Quest 2」を比べてみた - GIGAZINE


アイトラッキング機能とフェイストラッキング機能については、VR空間内で使えるアバターに対応させることができます。実際にアバターにアイトラッキングとフェイストラッキングを対応させている様子が以下のムービー。

Quest Proのフェイストラッキング・アイトラッキングでアバターの表情を変える - YouTube


起動してアクセスできるバーチャル環境のロビーには鏡があり、自分のアバターを写して見ることが出来ます。


表示されるのは上半身のみ。頭の傾きや動き、手の位置が反映されるのはQuest 2でも可能でした。


以下は口をあんぐりと開けてみたところ。実際にQuest Proを装着しながら口を動かすと、アバターも口を動かします。ただ口を開けたり閉めたりするだけではなく、ちゃんと口の開き具合や形を反映し、その精度はかなり高いと感じました。


また、瞳の位置も真正面ではなく、ちゃんと見ている方向に動いています。そのため、従来のアバターだとわかりづらい「目線で何かを指し示す」「表情で相手に意志を伝える」というコミュニケーションが十分可能になっています。


リモート共同作業が行える「Meta Horizon Worlds」などのアバターを使ったメタバースなどでは、アバターによるコミュニケーションのほか、現実の机の上を作業空間として使用することが可能。その場合は以下のようにコントローラーで範囲内にある机を指定することができます。以下は机の範囲を設定するところ


そして机の高さを設定します。


また、コントローラーだけではなく、手を使った操作も可能。


手による操作は、手の形でさまざまな操作ができるというもので、Quest 2でも可能でした。しかし、手のトラッキング精度は明らかにQuest 2より上がっており、アバターの手に動きが反映される精度も向上していると感じました。


Quest ProはQuest 2と同じく、VRプラットフォームの「Oculus Questストア」でコンテンツをダウンロードできます。ダウンロードはデバイスから直接、あるいはスマートフォンのアプリから行うことができます。

Oculusストア: VRゲーム、アプリなど | Oculus
https://www.oculus.com/experiences/quest/?locale=ja_JP

「Meta Quest」をApp Storeで
https://apps.apple.com/gb/app/oculus/id1366478176

Oculus - Google Play のアプリ
https://play.google.com/store/apps/details?id=com.oculus.twilight

最初に、VRリズムゲーム「Beat Saber」をプレイしてみました。


実際にBeat Saberをプレイしてみたところが以下のムービー。

Quest Proで「Beat Saber」をプレイしてみた - YouTube


基本的にはQuest 2や他のVRと変わらずサクサクと遊ぶことができます。ただし、Quest 2コントローラーよりもQuest ProのTouch VRコントローラーは15gほど重くなっており、コントローラーを振った時の安定感は上がっている印象。


次にバイオハザード4 VRをプレイ。

Quest Proで「バイオハザード4 VR」をプレイしてみた - YouTube


Quest Proはヘッドセットを頭の前後で挟み込むようにしっかりと固定するので、周囲を見回すために頭をくるくると動かす場面での安定感が高いと感じました。


以下は敵につかまれた時のクイックタイムイベントで、両方のコントローラーを上下に振っているところ。


バイオハザード4 VRでは、武器の切り替えや銃のリロードを実際に手を動かして行うのですが、Quest Proのコントローラートラッキングの精度が上がっていることで、Quest 2よりも操作ミスが少ないように感じました。Quest 2と比較して明らかにスムーズでストレスフリーとなっており、遊びやすくなっている印象。


次に、作業としてVRを使うVirtual Desktopを試してみました。Virtual DesktopのアプリをインストールしたPCをリモートでVR空間内から操作できるとのことで、自宅にあるPCをQuest Proから操作してみました。


Quest ProはQuest 2から視野角が上がり広くなったほか、角画素密度がQuest 2で20だったのが、10%増の角画素密度22に向上。さらにコントラストは75%向上、視覚的な鮮明さは中央部分で25%、周辺部で50%向上しています。そのため、細かい字がQuest 2よりも読みやすくなっており、VR空間でも作業がしやすくなっています。


VR空間でデザイン作業を共有できる「Arkio」では、フルカラーパススルーを駆使し、現実空間内に建築モデルを置くこともできました。


Quest 2ではパススルー映像が白黒でしたが、Quest Proではフルカラーになって周囲の現実がそのままヘッドセット内に映し出されます。表示されている建築モデルは実際に触って動かすこともできます。


そして、空間中に絵を描ける「Gravity Sketch」で絵を描いてみました。

VR空間内で空中にお絵描きができる「Gravity Sketch」をQuest Proで遊んでみた - YouTube


Quest 2コントローラーは赤外線トラッキングでしたが、Quest ProのTouch VRコントローラーは内蔵のセンサーカメラでトラッキングを行っているので、かなり精度の高いトラッキングが可能。滑らかで立体的な曲線をスムーズに描くことができます。


与えられたバイクのモデルをなぞるようにして、立体的なバイクの絵を描いていきます。


描いた3DモデルはOBJ形式・FBX形式・IGES形式で保存可能。


実際にQuest Proでゲームやアプリを触ってみて思ったのは、基本的な部分は下位モデルのQuest 2と変わらないものの、細かい操作性や文字の見やすさは確実に向上しているということ。ゲームのプレイであればそこまで厳密な精度は求められませんが、Quest Proは業務用に使うことも想定しているデバイスということで、細かい作業やコミュニケーションにも特化しているのが大きな特徴。22万6800円という価格はQuest 2と比べるとかなり高いといえますが、VRやARに触れる上で発生するストレスが下がるので、ゲームだけではなく作業もVRやARを使って行いたいという場合にはQuest Proはアリといえます。

Meta Quest Proは税込22万6800円で、Metaの公式サイトで注文可能。配送料は無料です。

Meta Quest Pro: シリーズ最先端の新型VRヘッドセット | Meta Store | Meta Store
https://www.meta.com/jp/quest/quest-pro/

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