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Googleの業務評価システムに対して従業員が解雇の不安を抱えていることが会議音声によって判明


Googleは2022年5月から「Googler Reviews And Development(GRAD)」と呼ばれる業務評価システムを導入しており、従業員の評価を年に1回実施しています。このGRADによって退職を迫られる従業員が増加する可能性が報じられていたのですが、新たにCNBCが「Googleの従業員がGRADによる評価を信頼していない実態」を明らかにしています。

Google tells employees: Higher risk of low performance ratings in 2023
https://www.cnbc.com/2022/12/22/google-tells-employees-higher-risk-of-low-performance-ratings-in-2023.html

Google has avoided mass layoffs, but employees worry they're coming
https://www.cnbc.com/2022/11/23/google-has-avoided-mass-layoffs-but-employees-worry-theyre-coming.html

Googleでは同僚の意見などを参考にして業務評価が実施されてきましたが、2022年に導入されたGRADでは業務評価の責任をマネージャーに委ねるように変更され、業務評価の頻度も年2回から年1回に変更されました。Googleは「GRADの導入によって、従業員の大部分がより高額な賃金を受け取るようになる」と主張していましたが、一部のメディアからは「GRADの導入によって従業員の6%に当たる約1万1000人が『低成績』と評価されることになる」とも指摘されていました。

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CNBCによると、2022年11月頃からGoogleの従業員に対して「サポートチェックイン」と呼ばれる業務評価ガイドが配布され始めたとのこと。このサポートチェックインには「現在のパフォーマンスは、より低い状態に向かっているか、既に低く評価されています」といった文言が記されており、サポートチェックインを受け取った従業員に対して「一呼吸置く」「フィードバックを理解する」「計画を立てる」の3点を推奨していました。

新たに、CNBCは2022年12月8日に開催されたGoogle全社会議の音声を入手しました。その音声には従業員からの「どうして、サポートチェックインは締め切りの数日前にプッシュされたのですか?私は5年以上Googleで働いてきましたが、こんな経験をしたことは一度もありません」「ノルマを達成するために、一部でギリギリの業務が強行されたようです。この対応は、多くの怒りと苦痛を与えています」「軌道修正まで2週間した与えられていない場合、サポートチェックインが役立つとは思えません」といった意見が記録されていたとのこと。また、GRADによって「好成績」と評価された従業員からも「サポートチェックインのプロセスは分かりにくく、Google内部で解雇のうわさが流れている現状を考えると、従業員の不安の原因になっています」という意見が寄せられました。


上記の意見に対して、Googleの雇用担当責任者を務めるFiona Cicconi氏は「業務評価プロセスの遅い段階でサポートチェックインが実行されることは理想的ではありません。フィードバックを取り入れて行動に移すには時間がかかることを認識しています」と述べ、GRADのプロセスに問題があったことを認めています。

他の従業員は「2023年の人員削減のために、GRADに低評価のノルマを課している事実はありますか?」と質問しましたが、サンダー・ピチャイCEOは「未来がどうなるかは分かりません。私たちは、この先何があろうと嵐を乗り切るために、優先順位を付けることに取り組んできました。この6~7カ月間で、Googleは状況を乗り切るための最善の努力を続けてきました。私が言えるのはそれだけです」と述べ、直接的な回答を避けています。

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in メモ, Posted by log1o_hf

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