型落ちiPhoneを購入した結果アクティベーションすらできなかった恐怖の体験談

iPhoneは毎年新しいモデルが登場していますが、「古いOSを搭載したiPhoneが欲しい」「ホームボタンが搭載されたiPhoneが欲しい」「少しでも安いモデルが欲しい」といった理由で型落ちモデルを探し求めている人も多いはず。そんなiPhoneについて、「新品のiPhone 6s Plusを購入したものの、アクティベーションできず使いものにならなかった」という体験談をYouTuberの91Techが公開しています。

Unboxing a NEW & BROKEN iPhone 6S Plus - YouTube


91Techは、「iOS 9を使いたい」という理由で新品のiPhone 6s Plusを入手し、起動を試みました。

しかし、充電ケーブルを挿入して電源をONにしても、一瞬だけ電源ONになるだけで、初期設定画面を表示させることができません。

電源ボタンとホームボタンを長押しして、iPhoneを強制的にアップデートできるDFUモードに入ろうとするも、失敗。

91Techはバッテリーの不調を疑い、バッテリーをサードパーティー製の新品バッテリーに交換します。

バッテリーを交換すると初期設定画面を表示させられましたが、「Activation Error(アクティベーションエラー)」と表示され、初期設定を続けることができなくなってしまいました。91Techは「iTunesと接続してOSをアップデートすれば起動できるかもしれません。しかし、私はiOS 9を使うためにiPhone 6s Plusを購入したので、アップデートすると買い物が無駄になってしまいます」と述べています。

91Techは、上記のムービーの最後で情報提供を求めていました。そして、2022年12月には、YouTuberのヒュー・ジェフリーズ氏が「旧世代のiPhoneをアクティベーションできない理由」をまとめたムービーを公開しました。

Older iPhones Bricked For Being Too Outdated - Locking Users From Their Data - YouTube


そもそも、「iPhone 6やiPhone 6sをアクティベーションできなくなった」という症状は91Techが入手した端末に特有のものではなく、Appleの公式フォーラムにも同様の症状が報告されており、700件以上のコメントが集まっています。

iPhoneのアクティベーションは、Appleのサーバーに接続して実行されます。ジェフリーズ氏によると、iPhone 6sやiPhone 6s Plusに搭載されているチップには、規制の範囲外の電波を発してしまう不具合が存在しており、新しいOSにバージョンアップすることで不具合を回避できるとのこと。このため、AppleはiOS 9を搭載するiPhone 6sやiPhone 6s Plusのアクティベーションをブロックしており、91Techが報告したようなアクティベーションエラーが発生してしまうというわけです。

「デバイスの不具合が原因で古いOSのアクティベーションを停止する」という対応は、SamsungのGalaxy Note 7などでも実施されたことがあります。しかし、Samsungはアクティベーション停止に関する通知をユーザーに送信しており、十分な説明を行っていました。ジェフリーズ氏は、Appleがユーザーへの説明なしにアクティベーションを停止していることを非難しています。