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Twitterで中国のポルノ広告が爆増、大規模抗議デモを海外の目から隠す狙いか

by Paul Mozur 孟建國

中国ではゼロコロナ政策の不手際に対する批判により、習近平国家主席の退陣を要求する異例の大規模デモが中国全土で発生しています。そんな中国の都市名をTwitterで検索すると、抗議活動の情報ではなくポルノ広告が表示されることが指摘されています。

Twitter grapples with Chinese spam obscuring news of protests - The Washington Post
https://www.washingtonpost.com/technology/2022/11/27/twitter-china-spam-protests/

Twitterでは2022年11月下旬からスパム広告が激増しており、これにより中国全土で発生している抗議デモに関する情報が収集しにくい状況が続いていることが報告され始めました。スパム広告の多くは露骨に性的な画像などが添付されており、北京や上海など中国の都市名のハッシュタグが付けられています。


ツイートの分析により、これらのスパム広告を投稿しているアカウントの多くは長期的に休眠状態で、中国で抗議活動が本格化し始めたのと同時に活発に大量投稿を開始したことが分かりました。


ほとんどの中国人はTwitterにアクセスできないことから、これらのスパム広告は中国国内のデモを沈静化させるためではなく、中国で行われている抗議を海外から隠すための、対外的な情報操作であると指摘されています。


Twitterを買収したイーロン・マスク氏は、7500人いたTwitterの従業員の半分を解雇しており、同氏が「ハードコアな職場を受け入れるか辞める」ように求めた後でさらに1200人が退職したと伝えられています。そのため、Twitterでは手動でスパムを削除する人員がおらず、十分な対応ができていないとのこと。

最近退社したばかりだという元Twitter従業員はThe Washington Postに対して、「中国のインフルエンス・オペレーションの担当者とアナリストは全員辞めてしまいました」と証言しました。


一方、現役のTwitterの広報担当者は「当社はこの問題を認識しており、解決に向けて取り組んでいます」とコメントしています。The Washington Postによると、確かに11月27日の夜ごろにはポルノ広告の問題が改善されており、抗議活動に関するニュースや画像などを検索結果から見つけることができるようになったとのこと。

しかし、依然としてポルノ広告の投稿は続いており、匿名を条件に取材に応じた中国の専門家は「検索結果はポルノが50%、抗議の模様が50%です。今日投稿されたばかりのものを見ようとフィードを3~4回スクロールすると、もうポルノばっかりになってしまいます」と述べて、いたちごっこが続いていることを指摘しました。

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in ソフトウェア, Posted by log1l_ks

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