Flamethrower Security System with AI Face Recognition - YouTube
家やPC、スマートフォンは鍵をかけることができますが、例えば家の前にとめている車は常に盗難のリスクにさらされています。
もちろん監視カメラで見張ることも可能で、Amazonでも手頃なものが販売されています。しかし、監視カメラはあくまでも犯罪者を警戒させて盗難を抑止する効果と、犯罪現場を録画して証拠を残すことしかできず、犯罪行為を直接食い止めることはできません。
そこでラディノヴィク氏は、Twitterを買収して一躍時の人となったイーロン・マスク氏の肖像を使ったセキュリティシステムを考案しました。
キャンバスに描かれたイーロン・マスク氏の肖像。金色の王冠をかぶって不敵な笑みを浮かべています。マスク氏の両目はHDMIモニターになっており、怪しく輝いています。
そして、その口がパカリと開くと火炎放射器の噴出口がありました。「USEFUL(有用性)」「SAVE(安全性)」「LEGAL(合法性)」には問題アリなセキュリティシステムとなっています。
このセキュリティシステムを制御しているソフトはPythonで書かれており、「米軍級の技術」が使われているとのこと。ラディノヴィク氏は「米軍級の技術ということは、つまり……犬のクソです」と述べています。実際はOpenCVと顔認識ライブラリのface_recognitionを使っているそうです。
肖像画の裏はこんな感じ。この2枚の基板は5インチLCDディスプレイで、マスク氏の両目を表示しています。
制御しているのはRaspberry Piで、2つのスイッチがつながっています。
そして、これが火炎放射器部分。火炎放射器自体はArduinoで制御されており、そのコードはC++で書かれているそうです。
パカリと開く口の部分は物理的にロックをかけられるようになっています。このロックを解除した状態じゃないと、火炎放射器が動作しない仕組み。
ラディノヴィク氏のセキュリティシステムには「Standard Mode」「Switch Mode」「Ludicrous(ばかげた) Mode」の3つのモードがあり、Raspberry Piにつながったスイッチで切り替えられます。
キャンバスの隅に取り付けられているオレンジ色の箱が広角カメラとBluetoothモジュールです。
Standard Modeはシンプルに顔認識をするだけのモード。
ラディノヴィク氏が登場すると、ちゃんと「MARC RADINOVIIC」として認識されています。
しかし、ラディノヴィク氏がAmazon創設者のジェフ・ベゾス氏のお面を被ると、「INTRUDERS(侵入者)」と表示されました。
マスク氏のお面でも同様の反応。
しかし、なぜかMetaのマーク・ザッカーバーグCEOのお面だと認識すらしませんでした。
Switch Modeでは、マスク氏の目を切り替えることができます。以下が通常の目。
赤い目
ギアス発動時
ビットコイン
そして、Ludicrous Modeは火炎放射が有効になるモード。もちろん火炎放射器はガス缶につながなければ火炎を放射できません。
画像認識システムが侵入者を感知すると、火炎放射器を制御するArduinoが動作し、点火プラグの火花が散ります。
というわけで、火炎放射器の威力を知るべく、火炎放射器にガス缶を接続。
開口部のロックも外しておきます。
Ludicrous Modeに切り替え。
ラディノヴィク氏が肖像画に近づきます。ラディノヴィク氏が左右に動くと、肖像画の目も左右に動きます。
もちろん画像認識システムはラディノヴィク氏を侵入者と判断しないので、何も起こりません。
そこで、身を張ってセキュリティシステムを検証するため、マスクCEOのお面をかぶるラディノヴィク氏。
お面をしたままジリジリと肖像画に近寄るラディノヴィク氏
すると、肖像画の目が赤色のものに変わります。
パカリ
マスク氏の肖像画から巨大な炎が噴き出します。
これだとあまりにも危険であるため、Microsoftの共同創設者であるビル・ゲイツ氏のお面を角材に取り付けて実験。
角材を肖像画の前にかざします。
すると、ものすごい炎がお面を包みました。
ほんの数秒でお面は灰に。確かに有用性・安全性・合法性という点で難アリといったところですが、これだけ強力であれば不審者を間違いなく撃退することはできそうです。
なお、火炎放射器の火力は以下の3段階で、下にあるほど強くなります。弱が「お前はもう死んでいる」、中が「火遁 業火滅却」、最も強い火力が「Feuer Frei!」となっており、それぞれがどんな火力なのか気になる人は実際にムービーをその目で見てみてください。