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AWSとGCPの信頼性を検証した結果AWSが圧勝


事業者のコンピューター機能をネットワーク経由で使用するクラウドコンピューティングには、Amazon Web Services(AWS)とGoogle Cloud Platform(GCP)が代表的なものとして挙げられます。この2つの信頼性を、エンジニアのピアース・フリーマン氏が検証しました。

AWS vs GCP reliability is wildly different | Pierce Freeman
https://freeman.vc/notes/aws-vs-gcp-reliability-is-wildly-different

必要な時にサービスを使い、使った分だけ料金を支払うという2つのサービスにおいて、「必要な時に使えない」というのはリソースの可用性の問題につながる可能性があるとフリーマン氏は指摘。そこで、両サービスを一定回数利用し、アクセスにかかる時間やエラー率を測りました。


フリーマン氏は1日のランダムな時間にディープラーニング用のT4 GPUにアクセス、2週間かけて、1サービスあたり3000回アクセスしました。

その結果、AWSは一貫して15秒未満、平均11.4秒でGPUを起動できたものの、GCPは平均42.6秒かかってしまったとのこと。エラーの数も、AWSは2週間で1回、GCPは2週間で84回発生したそうです。以下のグラフは縦軸が起動時間、横軸が時間ステップを示しています。


AWSとGCPの差があまりにも極端なので、AWSが示す「Ready」はウソなのではと考えたフリーマン氏でしたが、検証の結果問題はなかったことが分かったそうです。

フリーマン氏は「2つのクラウドベンダーの提供するサービスは同じではないので、これが応答時間の違いに関係しているのかもしれません。GCPでは、任意のVMにハードウェアアクセラレータとしてGPUをアタッチすることができ、必要に応じてCPUの数量を別途設定することができます。AWSではGPUをアタッチした定義済みVMしか用意されておらず、ここではg4dn.xシリーズのハードウェアを使用しています」とも述べました。

フリーマン氏は「必要なときに必要な分だけ使えるオンデマンドコンピュータが必要な場合、AWSを選ぶべきという意見が多いようです。もしあなたが待つことに耐えられるなら、あるいは失敗を許容できるなら、ハードウェアアクセラレーションのカスタマイズ性があるGoogleが勝るかもしれません。テストハーネス全体はオープンソースなので、さまざまなGPU構成やスポットインスタンスなど、独自の分析を行うことをお勧めします」と締めくくりました。

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in ネットサービス, Posted by log1p_kr

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