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ニンテンドー・オブ・アメリカで受けたひどいセクハラや女性差別について元従業員が告白


ゲームメーカーとして名高い任天堂は近年の多様性・性差・文化尊重の流れを取り入れ、多様性のある職場の実現や女性の活躍推進などさまざまな取り組みを実施しています。そんな任天堂のアメリカ法人であるニンテンドー・オブ・アメリカで契約社員として働いていたという女性従業員が、業務中に性的なハラスメント(嫌がらせ)を経験したことを告白したと、ゲーム系メディアのKotakuが報じました。

Nintendo's Testers Allegedly Faced Years Of Sexual Harassment
https://kotaku.com/nintendo-of-america-sexual-harassment-sexism-aerotek-1849414921

Kotakuがハンナという仮名を付けた女性従業員は、10年近くゲームテスターとして務めあげたニンテンドー・オブ・アメリカでの仕事を2020年に辞めたとのこと。ハンナいわく、当時の同僚何人かがMicrosoft Teamsで「The Laughing Zone」という名前のグループチャットを作成し、おもしろおかしいミームを共有する場として交流を図っていたそうです。


しかし、ある日男性の翻訳者がグループに加わったときに状況が一変。その男性は掲示板に投稿されたポストのスクリーンショットを共有して「いかにシャワーズ(ポケモンの一種)が性的か」と語り出したり、話がゲーム「原神」に移ったときにはマスコットキャラクターの「パイモン」のGIFを投稿して「見た目も性格も子どもなのに性的魅力を覚えるのはいいことだ」などと話したりしたそうです。ハンナはこの投稿を記録して自身が契約していた人材派遣会社のAerotekに報告し、事態をなんとかしてもらおうとしたとのこと。

しかし、セクハラ投稿を行った当人は「セクハラ研修」を課せられる罰のみで済み、ハンナはAerotekの経営陣から「このことを口外しないように」と警告を受けてしまったそうです。さらにハンナは事件を報告したことをグループのメンバーから非難されたと告白しました。

ハンナはこの対応を不十分だと感じ、職場が性的に不適切な行為から自分を十分に守ってくれないと考えたため、仕事を辞めたと話しています。


この告白を受けたKotakuが「Wii U」から「Nintendo Switch」の時代まで、過去10年間のさまざまな時点で任天堂に勤めていたという10人の元従業員に話を聞いたところ、同様のセクシャルハラスメントが「一般的」であり、それを取り締まるための行動がほとんど取られなかったという証言を得たと報告しています。さらに、契約社員の中でも女性は特に昇進が難しく、昇給や正社員へ転向する可能性は男性よりも女性の方が低い傾向にあったとのこと。

元契約社員だったというヴァレリー・アリソン氏も正社員への昇進を望んだそうですが、マネージャーに「どうすればなれるのか」と聞いたところ、具体的な指標は何もなく、「あの社員ともっと顔を合わせろ」などの曖昧な答えしか返ってこなかったそうです。「ニンテンドー3DS」とWii Uの時代にゲームテスターを行っていたという別の契約社員は「えこひいきや縁故採用がたくさんありました。女性がうまくいっているとすれば、その人が適切な地位の社員と仲良くしているからだという風潮がありました」と述べています。このほか、社員へのストーカー被害なども報告されているそうです。


任天堂の従業員からは以前にも「ニンテンドー・オブ・アメリカと人材派遣会社のアストン・カーターが、法的に認められている組合結成権を侵害した」という訴状が全国労働関係委員会(NLRB)に提出されており、このことに端を発して労働環境や社内カーストの問題が取り沙汰される事態へと発展しています。2022年8月には2度目の申し立てが行われており、「任天堂の労働問題は続いている」とKotakuは記しています。

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in Posted by log1p_kr

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