Facebookのウクライナ軍関係者アカウントがハックされ降伏を呼びかけていた
Facebookを運営するMetaが発表した2022年第1四半期の敵対的脅威レポートで、ウクライナ軍人のFacebookアカウントに対するハッキングの試みがあり、ハッキングに成功した事例では降伏を求めるような投稿が行われていたことが報じられています。
Meta’s Adversarial Threat Report, First Quarter 2022
(PDFファイル)https://about.fb.com/wp-content/uploads/2022/04/Meta-Quarterly-Adversarial-Threat-Report_Q1-2022.pdf
Facebook says Ukraine military accounts were hacked to post calls for surrender | Ars Technica
https://arstechnica.com/tech-policy/2022/04/facebook-says-ukraine-military-accounts-were-hacked-to-post-calls-for-surrender/
レポートによると、攻撃を行っているのはロシアやベラルーシの情報機関関係者で、ロシアによるウクライナ侵攻の直前から活動が強化されているとのこと。
2022年2月以降、攻撃者グループはウクライナの軍関係者のFacebookアカウントのハッキングを試み、成功したケースではあたかも正規のアカウントからのものを装って、降伏を呼びかける動画を投稿していました。Metaはこの動画がシェアされないように、ブロック済みです。
また、2020年12月にすでに削除対応したはずのネットワークが復活し、2021年末から2022年初頭にかけてFacebookアカウントを新規作成。ネットワークのメッセージは当初、西側諸国の警察の暴力を非難するものでしたが、ウクライナ侵攻開始以降、ロシアによる侵攻をNATOや西側諸国のせいにし、ウクライナ軍が民間人を標的にしたと非難する内容になっていったとのこと。
同様に、ウクライナ東部ルハンスクの人々と関係するネットワークも、ロシア人犠牲者の写真を掲載することに特化したTelegramチャンネルへの誘導に利用されていたため、再び削除されたそうです。
このほか、ベラルーシKGBの関係者が、2022年2月24日以降、突然ポーランド語と英語で「ウクライナ軍は戦わずに降伏し、指導者は国外に逃亡する」と投稿し始めたことも報告されています。このアカウントはこれまで、「ポーランドは中東からの移民に不当な扱いを行っている」という非難を行っていたそうです。すでにMetaはこのアカウントを無効化しています。
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