「ロシア軍から奪った戦車や装備を収入として申告する必要はない」とウクライナ当局が発表
by Jernej Furman
ロシアによる軍事侵攻に激しく抵抗しているウクライナでは、一般市民が火炎瓶を製造したり、IT軍としてサイバー活動に従事したり、バリケードを構築したりしています。そんな中でウクライナの国家汚職防止庁が、「もしロシア軍の戦車や装備を手に入れたとしても、収入として申告したり税金を払ったりする必要はない」との方針を発表しました。
No need to declare captured Russian tanks, other equipment of invaders as income – NAPC
https://en.interfax.com.ua/news/general/804441.html
Ukraine authorities say seized Russian tanks don’t need to be declared on tax form | Ukraine | The Guardian
https://www.theguardian.com/world/2022/mar/03/ukraine-authorities-say-seized-russian-tanks-dont-need-to-be-declared-on-tax-form
ロシア軍とウクライナ軍が交戦する中で、撃退した敵軍の車両や装備を鹵獲(ろかく)することは頻繁にあり、SNS上でも「ウクライナ軍がロシア軍から奪った車両や装備」と説明されている画像や動画がいくつか出回っています。
以下の写真のキャプションによると、ロシア軍が使っていた輸送用トラックのAZ-43501をウクライナ軍が鹵獲し、再利用しているとのこと。
Russian supply truck KamAZ-43501 captured by Ukrainian forces, it is now being used by Ukrainian forces. pic.twitter.com/emAF0IyVbU
— Arslon Xudosi ???????? (@Arslon_Xudosi) March 8, 2022
また、AK-74MやAK-47といった自動小銃、RPG-22やRPG-7などの対戦車兵器などを鹵獲したという写真や……
During this attack, several Russian forces have been killed. Spoils taken: several AK-74m, AK-47, RPG-22 and RPG-7. pic.twitter.com/DAY4tAxlQz
— Arslon Xudosi ???????? (@Arslon_Xudosi) March 9, 2022
「ロシア空挺軍が使用するBTR-MDMラクーシュカ空挺装甲兵員輸送車を鹵獲した」という写真も。
Another picture of the Russian BTR-MDM ''Rakushka'' captured in the vicinity of Mikolajiv. These vehicles are often used by Russian airborne troops (VDV). pic.twitter.com/O46bYtSWX8
— Arslon Xudosi ???????? (@Arslon_Xudosi) March 9, 2022
中には歩兵戦闘車のBMD-2を鹵獲した兵士らが撮影した動画もありました。
Ukrainian forces captured a Russian BMD-2 including Konkurs ATGM today. pic.twitter.com/by1BxOofqM
— Arslon Xudosi ???????? (@Arslon_Xudosi) March 8, 2022
敵軍の装備や車両を奪うことも珍しくない戦闘状態が続く中で、ウクライナの国家汚職防止庁は「鹵獲したロシアの戦車やその他の装備について、収入として申告する必要はありません」と発表しました。国家汚職防止庁は発表の中で、「ロシアの戦車や装甲兵員輸送車を鹵獲し、それを収入として申告する方法について心配していますか?落ち着いて、祖国を守り続けましょう!鹵獲したロシアの戦車やその他の装備について申告する必要はありません」と述べています。
本来ならば手にした資産は収入として申告し、それに応じた税金を支払う必要があります。しかし国家汚職防止庁は、ロシア軍との戦闘で鹵獲した物品はいかなる種類の取引の結果でもなく、「独立した主権国家であるウクライナに対するロシア連邦の本格的な侵攻」に関連して取得されたものだと指摘。また、敵の車両や装備は一般的に破壊された後に鹵獲されるため、ウクライナ当局はその価値を法律に従って評価することが不可能であるため、収入として計上する必要はないとのこと。
なお、もし「ロシア軍から奪った物品のために資産状況が変化したことを申告したい」という人のために、技術的に申告を可能にする余地も確保していると国家汚職防止庁は述べています。
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in メモ, Posted by log1h_ik
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