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TwitterとFacebookが「ウクライナ不利」と主張するフェイクニュースを発信するロシアのアカウントを削除


ロシアのウクライナ侵攻を受け、多くの国や地域、企業がウクライナの支持を表明しています。Facebookを運営するMetaもロシアに対する制裁を実施していたのですが、新たに反ウクライナのデマを発信するアカウントを削除したことが発表されました。

Updates on Our Security Work in Ukraine | Meta
https://about.fb.com/news/2022/02/security-updates-ukraine/

Facebook, Twitter remove disinformation accounts targeting Ukrainians
https://www.nbcnews.com/tech/internet/facebook-twitter-remove-disinformation-accounts-targeting-ukrainians-rcna17880

Facebook takes down Ukraine disinformation network and bans Russian-backed media | Meta | The Guardian
https://www.theguardian.com/technology/2022/feb/28/facebook-takes-down-disinformation-network-targeting-ukraine-meta-instagram

Facebook removes Russian misinformation network pushing fake news about the war in Ukraine - The Verge
https://www.theverge.com/2022/2/28/22954451/facebook-twitter-remove-misinformation-network-russian-propaganda-ukraine-invasion

Metaはロシアのウクライナ侵攻を受け、ロシア国営メディアによる同社プラットフォーム上での広告掲出および広告収益化をブロックすると発表しています。

ロシアのウクライナ侵攻を受けFacebookがロシア政府関連メディアの収益化を停止 - GIGAZINE


Metaはロシアのウクライナ侵攻に対応するための取り組みを強化するとしており、「Metaのセキュリティチームは侵攻にかかわる新たな脅威を特定し、可能な限り迅速に対応するために非常に警戒しています」と記しています。このセキュリティチームの取り組みの一環として、Metaは過去48時間でFacebookとInstagram上で約40件のアカウント・ページ・グループからなる「比較的小さなネットワーク」を発見したそうです。

このネットワークはロシアおよびウクライナで運営されており、複数のソーシャルメディアプラットフォームと独自ウェブサイトを通じ、ウクライナの人々をターゲットにしていることが明らかになっています。Metaはこのネットワークにかかわるアカウント・ページ・グループを停止し、関連ドメインがMetaのプラットフォーム上で共有されることをブロックしています。さらに、このネットワークにかかわる情報を他のプラットフォーム・研究者・政府機関と共有したことも明かしました。

Metaが発見したネットワークは偽アカウントを使用してFacebook、Instagram、Twitter、YouTube、Telegram、Odnoklassniki、VKといったプラットフォーム上で架空の人物になりすましたり、偽のメディアを運営したりしています。ネットワークの一部である偽アカウントは敵対的生成ネットワーク(GANs)などの人工知能関連技術を駆使して生成されたプロフィール画像を用いている可能性が高いとのこと。ネットワークはウクライナのキエフを拠点としたニュース編集者・航空技術者・科学出版物の著者などを装い、架空の報道機関を装い反ウクライナのフェイクニュースを報じている模様。


今回Metaが発見したネットワークは、2020年4月にMetaが削除した別のウェブサイトと関係を持っていることが指摘されています。このウェブサイトは、アメリカ政府当局によりフェイクニュース配信メディアであることが特定されたサイトで、記事作成時点では「ウクライナの国境警備隊が諸手を挙げてロシア軍を歓迎した」「ウクライナ軍が民間人を盾にしている」「ウクライナ軍がロシア軍に対して国連で禁止されている白リン弾を使用している」といったフェイクニュースを流しているとのこと。

この他、Metaはウクライナの軍関係者や公人のアカウントを標的として、「Ghostwriter」というサイバー攻撃を実施していると主張しています。攻撃者はGhostwriterによりアカウントをハッキングし、「反ウクライナのフェイクニュース」をYouTube上でムービーとして投稿しているとのこと。Metaは標的となったユーザーに警告し、Ghostwriterのフィッシング攻撃で使用されたドメインをブロックし、アカウントを保護するために他の措置を講じています。


Twitterもロシアのウクライナ侵攻にかかわる偽情報ネットワークの削除に取り組んでいるそうで、「ウクライナトゥデイ」という偽メディアへのリンクを共有する12件以上のアカウントを削除したとしています。Twitterの広報担当者はNBC Newsに対して「2月27日、プラットフォームの操作とスパムポリシーに違反した12件を超えるアカウントを恒久的に停止し、いくつかのリンクの共有をブロックしました。我々の調査は進行中です。しかし、私たちの最初の調査結果は、アカウントとリンクがロシアで作成され、ウクライナで進行中の紛争に関する公開会話を妨害しようとしていたことを示しています」と述べています。

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in ネットサービス, Posted by logu_ii

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