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国家が関与したフィッシングメールやイラン関与のYouTube削除をGoogleが報告、国家ぐるみのネット上の暗躍の現状が明らかに


ロシアによるアメリカ大統領選挙への関与疑惑「ロシアゲート」以降、政府機関によるSNSを活用した政治キャンペーンの存在が明らかになっています。Googleは「フィッシングメール」や政治的なYouTubeムービーなど、国家が関与する政治的な活動を検出し、対策を講じたことを報告しています。

An update on state-sponsored activity
https://blog.google/technology/safety-security/update-state-sponsored-activity/

イランから偽のニュースメディアによって、反イスラエル、反サウジアラビア、親パレスチナというイランに都合のよい政治的価値観を喧伝する活動がアメリカなど世界中の国で発生していることを、セキュリティ企業のFireEyeが発見しました。FireEyeの報告を受けて、FacebookやTwitterなどは、イランが関与するプロパガンダコンテンツの削除するなど、関係アカウントの削除を停止させるなどの対応を行いました。

Twitter・Instagram・FacebookなどのSNSと偽ニュースサイトを活用した世論誘導作戦の存在が判明 - GIGAZINE


同じくGoogleもFireEyeの協力を得て、YouTube上にイランが背後にあるとみられる政治的なプロパガンダムービーが公開されているのを確認し、関与した疑いのある3つのメールアカウント、3つのYouTubeチャンネル、3つのGoogle+アカウントを含む複数のGoogleアカウントを特定し、アカウント停止処置を講じたことをブログ上で発表しています。

Googleの調査によると、これらの背景にはイランの放送局のIRIBの関与があることもわかっているとのこと。Googleサービスを悪用する者に情報を与えるのを避けるため技術的証拠についての詳細な説明はできないとしつつも、IPアドレスとの関連性やドメイン所有権、アカウントメタデータからの情報が、IRIBと深い結びつきが確認されているとGoogleは述べています。Googleによると、IRIBによる組織活動の一環として行われたGoogleサービスの悪用は遅くとも2017年1月から行われているそうです。


これらのイランによる政治的な活動に加えて、国家が関与したフィッシングメールによる不当な活動の存在についてもGoogleは明らかにしています。特定のアカウントへ侵入するために、フィッシングメールを利用したハッキング手法は今なお有効な攻撃方法ですが、Googleによるとこの数カ月間に、世界中の政治運動家、ジャーナリスト、学者をターゲットとした「国家が関与する」フィッシング攻撃が検出されており、Googleはメールが届く前にブロックするなど、対策を講じているそうです。なお、Googleは発見したこの種の攻撃について法執行機関へ報告するとともに、攻撃対象になったGmailユーザーに対しても注意を喚起する通知を行っています。

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in メモ,   ネットサービス,   セキュリティ, Posted by darkhorse_log

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