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「イスラム国」は4万6000ものTwitterアカウントを駆使していると判明


「イスラム国」(イスラミックステート、IS)を称する組織はTwitterなどのSNSを巧みに使って世界中から支持者をスカウトしていることが知られています。ISに関係するTwitterアカウントを大規模に調査した報告書「The ISIS Twitter Census」が公開され、ISがどれほどTwitterを有効活用しているのかが明らかになっています。

The ISIS Twitter Census
(PDFファイル)http://www.brookings.edu/~/media/research/files/papers/2015/03/isis-twitter-census-berger-morgan/the-isis-twitter-census-defining-and-describing-the-population-of-isis-supporters-on-twitter.pdf

The ISIS Twitter Censusによると、ISに同調し支持しているIS関連Twitterアカウントの数は最低でも4万6000、最大で9万にも上るとのこと。TwitterはIS関連アカウントを適宜、凍結して使用停止にしていますが、次々と現れる新アカウントの数の多さに対抗できていないとのこと。これは、Twitterが多くのSNSと同様に、第三者からの通報を得て初めてアカウントの凍結処置を行うという手順である以上仕方のないことで、アカウント停止の効果は限定的であると報告書は指摘しています。

Twitterプロフィール上の投稿者の所在地を多い順に並べるとこんな感じ。サウジアラビア、シリア、イラク、アメリカ、エジプトと続いていきます。


これはアカウントの所在値をGoogleマップで示したもの。場所はイラクやシリアが中心ですが……


ヨーロッパや北アフリカにも点在しています。


タイムゾーン別に見るとGoogleマップの分布とは違って、イラクの首都バグダッド、ウクライナの首都キエフ、ギリシャの首都アテネと続いています。


アカウント名について、アラビア文字に限定して調べると、ダントツで多いのが「ISIS Reference(IS関連)」。


ハッシュタグも「ISIS Reference(IS関連)」がダントツ。


ほとんどのアカウントが1日にする平均ツイートが50以下ですが、中には150以上のツイートを毎日する活動的なアカウントもあります。


IS関連アカウントのフォロワー数の分布はこんな感じ。ほとんどのアカウントのフォロワーは1000人以下。これは、5000万人以上のフォロワーがいるオバマ大統領などの著名人に比べると圧倒的に数が少なく、そのためにIS関連アカウントを探し出すことを困難にしているとのこと。


アカウントが作られた年についてみると、2014年に爆発的にIS関連アカウントが増えたことが分かります。しかし、古くはオバマ大統領が大統領選を勝ち抜いた2008年に作成されたものもあり、ISが最近になってできた組織というわけではないことが分かります。


全体の約6割のアカウントが作られたと推測される2014年の月別新規アカウント数をグラフにすると、特に9月に急増しています。なお、Twitterによって利用停止措置がとられたアカウント数は2014年9月から12月のうちに約1000なので、次々に現れるアカウントに対応できていないことは明らかです。


これは最後のツイートがいつあったかを示すグラフ。


よく使われるアバターはこんな感じ。ISの旗の他にもISの指導者アブー・バクル・アル=バグダーディージハーディ・ジョンオサマ・ビンラディンなどのアバターが使われています。


The ISIS Twitter CensusをまとめたJ・M・バーガー氏は、ISのTwitter活動について、非常に統制が取れ洗練されており、あらゆるテロ組織の中で最もTwitterによる広報活動に成功していると述べています。

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in メモ,   ネットサービス, Posted by darkhorse_log

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