イーロン・マスクの脳インプラント企業「Neuralink」が「人間」を対象とする実験を計画中
電気自動車メーカー・テスラや宇宙開発企業・SpaceXの創業者として知られるイーロン・マスク氏が立ち上げた、脳神経にコンピューターを接続することを試みる脳インプラント企業がNeuralinkです。このNeuralinkが、人間の脳にチップを埋め込むための臨床試験を計画していることが明らかになりました。
Elon Musk’s Brain Implant Company Is Inching Toward Human Trials - Bloomberg
https://www.bloomberg.com/news/articles/2022-01-20/elon-musk-s-brain-implant-company-is-inching-toward-human-trials
Elon Musk's brain implant company is inching toward human trials
https://techxplore.com/news/2022-01-elon-musk-brain-implant-company.html
Neuralinkは人間の脳に埋め込むチップを開発する企業で、2020年8月には埋め込みチップ「Link」を発表しており、この段階でマスク氏は「すでにLinkは臨床試験できる段階にまで進んでいる」と語っていました。
Neuralinkのイーロン・マスクCEOが脳とAIをつなぐ埋め込みチップ「Link」&自動手術ロボ「V2」を発表 - GIGAZINE
また、人間での臨床試験はまだですが、サルの脳にLinkを埋め込む実験はすでに行われており、「思考だけでゲームをプレイするサル」の様子を捉えた映像が公開されています。
脳にチップを埋め込んだサルが「思考」だけでゲームをする映像が公開される - GIGAZINE
そんなNeuralinkが、自社製チップを人間の脳に埋め込むための臨床試験でディレクターを務める人材を募集していることが明らかになりました。この求人情報によると、ディレクターは「Neuralinkの臨床研究活動を可能にする責任を負うチーム」を率い、「最も革新的な医師やトップエンジニアの数名と緊密に協力し、Neuralinkにとって最初の臨床試験の参加者になる」とのこと。なお、マスク氏はウォール・ストリート・ジャーナルに対して、「2022年に何人かの人間の脳に自社デバイスを移植することを望んでいる」と語っていました。
医療機器メーカーが臨床試験の認可をアメリカ食品医薬品局(FDA)から得るには、実現可能性検査と呼ばれるテストを通過する必要があります。その後、実現可能性検査に基づき、FDAが機器のレビューを行い、認可するか否かの判断を下すこととなります。
Neuralinkがこのプロセスにおけるどの段階にあるのかは正確には不明です。BloombergがNeuralinkとFDAの両方にコメントを要請していますが、記事作成時点では返答を得られていません。ただし、「一般的に、デバイスメーカーはFDAとのやり取りの早い段階で臨床試験でディレクターを務める人材を雇い、FDAから認可を得る可能性を最大化するために試験を設計していきます」と記し、NeuralinkはFDAから認可を得るためのプロセスの初期段階にあるのではと推測しています。
なお、Neuralinkの競合企業であるSynchronは、一足早くFDAの実現可能性検査を通過したと報告しています。
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in メモ, Posted by logu_ii
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