Uber Eatsがブラジルから撤退、世界的に不採算事業を閉鎖する流れか
by Katell Ar Gow
レストランの料理を宅配してくれるUber Eatsが、ブラジルでサービスを停止することが判明しました。Uber Eatsは事業が急成長・急拡大しながらも赤字状態が続き、2021年末にようやく黒字化したことが報告されています。
EXCLUSIVO: Uber Eats desiste de restaurantes; foco será CornerShop e entregas B2B | Brazil Journal
https://braziljournal.com/uber-eats-desiste-de-restaurantes-foco-sera-cornershop-e-entregas-b2b
Uber will stop its restaurant delivery in Brazil - Protocol — The people, power and politics of tech
https://www.protocol.com/bulletins/uber-ends-brazil-uber-eats
Uber to bow out of Brazil restaurant deliveries | Reuters
https://www.reuters.com/technology/uber-end-uber-eats-operations-brazil-report-2022-01-06/
フードデリバリーサービスのUberは全世界でサービスを展開していますが、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の流行を受けて事業を急成長させてもなかなか事業を黒字化できませんでした。これは業界全体が激しい競争にさらされていることが理由だといわれています。2021年11月には初の黒字化に成功しましたが、中国への投資の失敗により純損失が前年同期比の2倍以上にふくらむといった厳しい経営状況が報告されています。
Uberの売上高が72%増加し創業以来初の黒字化達成、中国投資失敗で損失は拡大 - GIGAZINE
そんな中、2022年1月7日にロイター通信はUber Eatsが3月7日以降ブラジルにおいて、レストランの食事配達を停止すると報じました。Uberはアメリカを中心に「スーパーマーケットの商品をオンラインで注文し配達してもらう」というサービス・Cornershopと提携していますが、3月7日以降はブラジルではCornershopによる配達と、食品以外を配達する「Uber Direct」に集中する見込みです。
ブラジルのUber Eatsが停止される理由をUberは発表していませんが、Brazil Journalは関係者情報から、Uberが不採算事業を閉鎖するリポジショニング戦略を世界的に行っていることを伝えています。ブラジルでは「iFood」と呼ばれるデリバリーサービスが独占的な位置にあり、iFoodの市場シェアが80%、Uber Eatsの市場シェアは10%ほどでした。
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