AIベンチャー・OpenAIの「GPT-3」がウェイトリストなしで誰でも利用可能に
超高精度な言語モデル「GPT-3」などを開発した研究機関のOpenAIが、プロセスの改善によりGPT-3のウェイトリストを削除し、誰でもAPIを利用可能にしたと発表しました。
OpenAI’s API Now Available with No Waitlist
https://openai.com/blog/api-no-waitlist/
OpenAIはテスラの創業者であるイーロン・マスク氏らの手により設立された人工知能(AI)研究企業です。これまでに画像認識AIの「CLIP」や言語モデルのGPT-3の開発を行ってきたほか、GitHubでソースコードの続きを自動補完する「GitHub Copilot」の開発に協力するなどの実績を残してきました。このうち、OpenAIはGPT-3を用いたAPIの利用にウェイトリストを設け、使用者数に制限をかけていました。
OpenAIが超高精度な言語モデル「GPT-3」用いたAIモデルをAPIとして利用可能に、Wikipediaの内容を「質問」で検索するデモムービーも - GIGAZINE
OpenAIは、「自社のAPIモデルは既に何万人もの開発者が利用しており、アクセスを開くことでより多くの開発者が有用なアプリケーションや未解決の問題に適用する創造的な方法を見つけることができる」と考えたと述べています。このため、時間をかけてAPIの配備を迅速かつ合理的に行えるようにし、セーフガードのプロセスを向上させて、ウェイトリストの削除を可能にしたとのこと。
OpenAIは「私たちはAPIを利用したアプリケーションの構築を助けるコンテンツフィルターなどのツールを提供しているほか、開発者向けのベストプラクティスも公開し、開発者の迅速な開発をサポートしています。システムの進化とセーフガードの機能改善に取り組むことに加え、開発者向けのプロセスを合理化し、多くのユースケースを許可するコンテンツガイドラインの変更も行う予定です」と述べました。
コンテンツガイドラインについてOpenAIは「今回の発表に先立ち、コンテンツガイドラインも更新しています。当社のAPIでは、アダルトコンテンツなど有害なものと許容範囲内のものを確実に区別できない特定のコンテンツが禁止されていますが、当社はコンテンツフィルターをより堅固なものにするために取り組んでおり、システムの改善ができ次第、いくつかのコンテンツの許容範囲内での使用を認める予定です」と述べました。
・関連記事
超高精度の文章を自動生成できる「GPT-3」は1日当たり45億以上の単語を出力していることが明らかに - GIGAZINE
OpenAIが入力した自然言語から自動でコードを出力するAIシステム「Codex」をリリース - GIGAZINE
オープンソースのニューラルネットワーク向けプログラミング言語「Triton」をOpenAIが公開 - GIGAZINE
超高精度な文章を生成できるGPT-3は「もはや言語モデルとして唯一の選択肢ではない」との指摘 - GIGAZINE
「バイクに乗るピカチュウ」「アボカドの椅子」など言葉から自動でイラストや写真を生成するAI「DALL・E」 - GIGAZINE
・関連コンテンツ