シカの尿は光っていてコミュニケーションに使われているという研究結果

繁殖期を迎えると、オスのオジロジカは頭を木にこすりつけ、地面を掘り、尿をかけます。こうした行動により傷つけられた木や地面にかけられた尿は光っていて、同種とのコミュニケーションに使われている可能性があることが確認されています。
White‐tailed Deer Signpost Photoluminescence - DeRose‐Broeckert - 2025 - Ecology and Evolution - Wiley Online Library
https://onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1002/ece3.72618
Glowing urine and shining bark: Scientists discover the secret visual language of deer
https://phys.org/news/2025-12-urine-bark-scientists-secret-visual.html
When Male Deer Mark Trees, Those Spots May Glow Like Neon Lights at Dusk and Dawn, Though Humans Usually Can't See Them
https://www.smithsonianmag.com/smart-news/when-male-deer-mark-trees-those-spots-may-glow-like-neon-lights-at-dusk-and-dawn-though-humans-usually-cant-see-them-180987949/
繁殖期を迎えてテストステロン値が急上昇したオスのオジロジカは、木の樹皮を剥ぎ取って木に額の腺をこすりつけたり、ひづめで地面を掘って尿をかけたりし、縄張り意識を強めます。シカが匂いを共有するためにこうした目印を残すことは以前から知られていましたが、ジョージア大学の研究チームは目印の中に人間には見えない視覚的要素が隠されているのではないかと推測しました。
研究チームはジョージア大学所有の森林を調査し、オジロジカが残した合計146件のマーカーを収集。それぞれに2種類の波長の紫外線を照射し、オジロジカが最も活発になる夕暮れと夜明けの状況を再現しました。そして、その後それぞれのマーカーから再放射される波長を測定しました。比較のために、研究チームは手つかずの樹皮、手つかずの土、そして落ち葉にも同様の紫外線を照射しました。

その結果、マーカーから発せられた光は周囲の環境と比べて顕著なコントラストを示しており、紫外線を見ることができるとされるシカにとって非常に視認性が高い可能性があることが示されたとのこと。一部のマーカーは人間の目に見えるほどの光を発していたといいます。さらに、繁殖期直前の10月と11月に作られたマーカーは、9月上旬のものより著しく明るく発光していたそうです。

オジロジカによって剥がされた樹皮の下には特定の化学物質が含まれていることが確認されましたが、化学物質そのものが光っているのか、あるいは樹皮や樹液にある他の化学物質と反応して光っているのかは確かめられていません。シカの尿にはポルフィリンやアミノ酸など蓄光性を持つ化学物質が含まれていますが、こうした物質から発せられる光を実際にオジロジカが認識できるのかどうかもまだ分かっていないそうです。

オジロジカのマーカーには、ライバルのオスを威嚇すると同時に、近くにいるメスに強い好意的なシグナルを送る役割があると考えられます。
研究チームは「シカや他の哺乳類が自然光の中で光を見ることができるという考えは、まだ仮説の域を出ません。ただ、今回の発見はシカが人間には見えない秘密の視覚言語を持っていることを示唆しており、オジロジカがどのように環境を認識し、コミュニケーションするかについての新たな視点を与えています」と述べました。

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in サイエンス, 生き物, Posted by log1p_kr
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