野生のオランウータンが「人工のつり橋」を使っている様子が初めて撮影される

オランウータンは東南アジアのボルネオ島とスマトラ島に分布する霊長類の一種であり、アジアで唯一の大型類人猿でもあります。道路の拡張によって生息地が分断されてしまったオランウータンが、人間によって作られた「人工の橋」を使って道路を渡っている様子が初めて撮影されました。
World First: Orangutan Filmed Using a Human-Made Bridge : ScienceAlert
https://www.sciencealert.com/world-first-orangutan-filmed-using-a-human-made-bridge
オランウータンは長らく1種のみと考えられてきましたが、記事作成時点ではボルネオオランウータンとスマトラオランウータン、そしてタパヌリオランウータンの3種に分類されています。
ある時、スマトラオランウータンが生息している北スマトラ州パクパクバラット県で、遠隔地のコミュニティにとって社会的・経済的に重要な道路が拡張されました。しかし、これによってスマトラオランウータンの生息地が分断され、350頭ほどの個体群が孤立してしまったとのこと。
そこで現地の自然保護団体・Tangguh Hutan Khatulistiwaは、イギリスの慈善団体であるスマトラ・オランウータン・ソサエティ(SOS)および地元当局と協力し、北スマトラ州に5つのつり橋を建設しました。道路の上を横断して2つの森林を結ぶようにつり橋を設けることで、オランウータンやその他の動物は車の危険にさらされず森林間を渡ることができるというわけです。
そして現地時間の2025年12月、スマトラオランウータンが人工のつり橋を渡る様子が初めて撮影されました。実際の映像は以下で確認できます。
Orangutan Uses Canopy Bridge In World First - YouTube

画面手前から奥の森林に向かって、上部を通る1本のロープとその下の太い足場からなるつり橋がかかっています。上のロープにオランウータンの両手がかかりました。

2本の腕でロープをつかみ、軽快につり橋を渡っているオランウータン。

やがてオランウータンの全身が見えました。道路を走る車を見つめるかのように、じっと立ち止まります。

しばらくすると再びつり橋を渡り始めました。

オランウータンはそのままつり橋を通って、道路の向こう側にある森林へと向かいました。

SOSは声明で、これまでにもテナガザルやカニクイザルなどがつり橋を横断している様子は確認されていたものの、スマトラオランウータンが横断した様子が撮影できたのは今回が初めてだと報告しています。
SOSの最高責任者であるヘレン・バックランド氏は、オランウータンがつり橋を利用したことは自然保護にとって大きな節目となる出来事だと主張。「これらのつり橋は、人間の開発と野生生物は必ずしも対立するものではないことを示しています。時には最もシンプルな解決策が、最も効果的な場合もあるのです」とコメントしました。
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