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公認身分証明書なしで飛行機に乗る際に課されるTSAの手数料は違法だという指摘


アメリカの運輸保安庁(TSA)は、2026年2月1日よりアメリカ政府が認める身分証明書「REAL ID」を所持せずに飛行機を利用する旅客に対し、45ドル(約6710円)の手数料を課す運用を開始しました。しかし、専門家がアメリカの国内線において身分証明書の提示や当該手数料の支払いを義務付ける法律は存在せず、この要求は法的に根拠のない違法なものであると指摘しています。

Frommers | "The TSA’s New $45 Fee to Fly Without ID is Illegal," Says…
https://www.frommers.com/tips/airfare/the-tsa-new-45-fee-to-fly-without-id-is-illegal-says-regulatory-expert/

REAL IDは運転免許証または州発行の身分証明書として機能する連邦政府が認める身分証明書のことで、2001年9月11日に発生した同時多発テロを受けて「REAL ID法」によって定義されました。


旅行業界の規制専門家であるエドワード・ハズブルック氏は「歴史的な背景を振り返ると、アメリカの法律において国内線の搭乗時に身分証明書の提示を義務付ける規定は一度も制定されていません」と主張しています。

航空機への搭乗時に身分証明書の提示を求める手続きは、1996年に当時のクリントン大統領の命令により導入されたもので、連邦議会が制定した法律に基づくものではありません。REAL ID法に関しても、身分証明書が必要な状況において受け入れ可能な書類の種類を定めているだけであり、これまで提示が不要であった場面に新たな義務を課すものではないとのこと。

実際にTSAの公式ウェブサイトにおいても、身分証明書がない場合でも搭乗が許可される可能性があることが記されており、過去の裁判記録でも、身分証明書なしでの飛行を制限する法律や規則は存在しないことが確認されています。

by TravelSafe BC

航空会社が搭乗時に身分証明書の提示を求めることに異議を唱えた裁判でも、裁判所はTSAが空港においてIDを義務付ける具体的な法律や規制が存在しないことを自ら認めていることを挙げ、法的な争点はみられないとして原告の訴えを退けました。

さらに、今回の新たな手数料徴収や関連するオンラインフォームの運用は行政管理予算局(OMB)の承認を受けておらず、文書事務削減法(PRA)に照らして法的強制力を持たないという重大な欠陥があると、ハズブルック氏は指摘しています。

文書事務削減法は、OMBの承認や有効な管理番号がない連邦機関の情報収集に対して、回答を拒否したとしてもいかなる罰則も受けないという完全な防御を認めている法律です。ハズブルック氏は、法文上は身分証明書の提示や45ドルの支払いを拒否する権利が明確に認められているものの、実際にその権利を行使しようとすれば不当な逮捕や高額な訴訟費用といった現実に直面する可能性があるとして、制度の不条理さを訴えています。

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in メモ, Posted by log1i_yk

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