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「OnePlus 9」「OnePlus 9 Pro」が一部アプリでパフォーマンス制限をしていた疑い、OnePlusは「最適化」と説明


2021年3月にOnePlusが発表したスマートフォン「OnePlus 9」と「OnePlus 9 Pro」で、一部アプリのパフォーマンスが制限されていることがわかりました。このことを受けて、定番のベンチマークアプリ「Geekbench」が、集計したデータから「OnePlus 9」と「OnePlus 9 Pro」を削除したことを発表しています。

Examining OnePlus' Performance Behaviour: Optimization or Misrepresentation?
https://www.anandtech.com/show/16794/oneplus-9-performance-examination


OnePlus 9 benchmarks deleted from Geekbench over cheating allegations
https://www.androidauthority.com/oneplus-9-benchmarks-1640058/

パフォーマンスに制限がかかっていることを発見したのは、IT系ニュースサイトのAnandTech。

SamsungのGalaxy S21 UltraとOnePlus 9 Proは同じSnapdragon 888を搭載しているのですが、ブラウザベンチマークアプリのSpeedometer 2.0をChromeで実行したところ大きな差がついたことから、OnePlusはChromeでなにかをブロックすることであえて使用するコアの量を減らしているのではないかと気づいたとのこと。

Same Snapdragon 888, same Chrome version.
S21 Ultra top, OP9Pro bottom

Explanation: ??????? pic.twitter.com/090VdNOWmV

— Andrei F. (@andreif7)


YouTubeで詳細なベンチマーク映像が公開されています。最初のベンチマーク結果が1分30秒のところで登場しますが、この「61.5」というのは、Snapdragon 888搭載端末としては異例の低さ。Snapdragon 888のCPUであるKryo 680は、Cortex-X1という高性能コアを1つ、Cortex-A78というコアが3つ、Cortex-A55という高効率コアが4つ搭載されています。ベンチマーク時のOnePlus 9 ProのCPU動作を監視したところ、よりパワフルなCortex X1を使わず、Cortex A78しか使用していないことが分かりました。クロック数も最大2.41GHzであるにも関わらず、2GHzで動作していたとのこと。さらに、ベンチマークを再実行すると、今度はCortex A78も使わずにCortex A55のみの動作となり、スコアは16.8に低下しています。

OnePlus 9 Pro - Chrome Speedometer Behaviour - YouTube


AnandTechがいろいろ試したところ、OnePlus 9 ProでX1コアをロードしてSnapdragon 888のフルパワーを引き出せたのはVivaldi使用時で、スコアは107と、ようやく他のSnapdragon 888搭載端末と同じ水準になったとのこと。ただし、アプリを閉じて再起動すると再びX1コアはロードされなくなり、A78コアでのみ実行されるようになったそうです。


さらなる調べにより、GoogleのアプリスイートやMicrosoftのオフィスアプリ、Playストアで人気のあるアプリ全般に対して、パフォーマンス制限がかかっていることがわかりました。これは、単体でOnePlus 9 Proを使っていても主観では気づきにくく、同じSnapdragon 888搭載端末であるGalaxy S21 UltraやXiaomi Mi11 Ultraと並べて使うことで初めて気づくようなものだったとのこと。

この件に対して、OnePlusの広報担当者は「2021年3月にOnePlus 9とOnePlus 9 Proを発売したのち、一部ユーザーからバッテリー持続時間と熱管理についてのフィードバックがありました。この結果を受けて、研究開発チームはChromeなどの人気アプリを使用する際、アプリのプロセッサ要件を最適なパワーで満たすことにより、デバイスのパフォーマンスを最適化することに取り組んできました。これにより、消費電力を削減しつつスムーズな操作を実現しています。一部のベンチマークアプリではパフォーマンスに影響が出るかもしれませんが、我々は常にユーザーのために、デバイスのパフォーマンス改善でできることをしていきます」とコメントしています

なお、定番のベンチマークアプリ「Geekbench」は公式Twitterで、失望とともに、OnePlus 9とOnePlus 9 Proのデータを削除したことを報告しています。

It's disappointing to see OnePlus handsets making performance decisions based on application identifiers rather than application behavior. We view this as a form of benchmark manipulation. We've delisted the OnePlus 9 and OnePlus 9 Pro from our Android Benchmark chart. https://t.co/G40wmWeg7o

— Geekbench (@geekbench)

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in モバイル,   ソフトウェア,   ハードウェア,   動画, Posted by logc_nt

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