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配車サービスDiDiがアメリカで上場直後に中国当局からアプリをブロックされ株価が急落、何があったのか?


中国の配車サービスである「DiDi」は2021年6月30日(水)にアメリカの証券市場に上場しましたが、7月2日、中国サイバースペース管理局(CAC)はDiDiのアプリがユーザー情報を不適切に収集・使用し、法に違反しているという声明を発表しました。これを受けて当局は中国のアプリストアに対し、DiDiのアプリを無期限で削除するように指示しました。

China takes Didi off app stores 2 days after Beijing announces cybersecurity review | South China Morning Post
https://www.scmp.com/tech/big-tech/article/3139786/china-takes-didi-app-stores-two-days-after-beijing-announces


China regulator orders Didi ride-hailing app removed from stores - The Verge
https://www.theverge.com/2021/7/4/22562912/china-regulator-orders-didi-ride-hailing-app-removed

China Blocks Didi From App Stores Days After Mega U.S. IPO - Bloomberg
https://www.bloomberg.com/news/articles/2021-07-04/china-regulator-orders-didi-to-be-removed-from-app-stores

規制当局の措置により、DiDiは7月2日をもって新規ユーザーの登録を停止しました。


中国はアプリストアからDiDiをブロックすると共に、規制を遵守し、アプリストアに復帰するための方法を示したとのこと。これに対しDiDiは声明の中で中国の規制当局に対し、会社のリスク調査を手助けしてくれたことに対する感謝を示し、ユーザーのプライバシーとデータセキュリティを保護すべく、間違いを修正していくと述べました。なお、新規ユーザーの登録は停止していますが、既存ユーザーは引き続きDiDiのアプリを使用可能となっています。

中国当局は措置に際し、DiDiがどの法律のどの条項に反したのかを明らかにしませんでした。一方、中国・華東政法大学の法学教授であるZhai Wei氏は「この措置は、DiDiが『ユーザーの情報に関する権利』に違反していることを中国当局が確認したことを意味しています。またサイバーセキュリティ法だけでなく、ユーザー個人の権利を侵害している可能性があり、ユーザーによる訴訟も考えられます」と述べています。


DiDiのIPOが当局の措置に関連しているかどうかは、記事作成時点で明らかではありません。

当局の発表を受けて、上昇傾向にあったDiDiの株価は7月2日に急落。記事作成時点では1株当たり15.53ドル(約1730円)となっています。

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in ソフトウェア,   ネットサービス, Posted by darkhorse_log

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