メモ

中国政府がIPOに関する規制を強化、「中国企業の海外上場が困難になる」との声も


中国政府がIPOに関する規制を強化し、中国企業による国内外での資金調達方法を全面的に見直していくことを発表しました。

China Targets Firms Listed Overseas After Launching Didi Probe - WSJ
https://www.wsj.com/articles/china-to-revise-rules-and-strengthen-supervision-of-overseas-listings-11625572533

China tightens rules for global stock offerings, crimping the steady flow of companies seeking to raise funds in worldwide markets | South China Morning Post
https://www.scmp.com/business/china-business/article/3140076/china-tightens-rules-global-stock-offers-crimping-steady

New rules on overseas listings may jeopardise future US deals for Chinese firms | South China Morning Post
https://www.scmp.com/news/china/article/3140100/new-rules-overseas-listings-may-jeopardise-future-us-deals-chinese-firms

中国政府によるIPOに関する規制強化は、中国の配車サービスである「DiDi」による一連の騒動の後に発表されました。


2021年6月30日、DiDiはアメリカの証券市場に上場しましたが、2日後の7月2日に中国サイバースペース管理局(CAC)が「DiDiのアプリがユーザー情報を不適切に収集・使用し、法に違反している」と発表しました。CACはDiDiアプリの新規ユーザー登録を停止するように指示し、中国のアプリストアからは同アプリが削除される事態となりました。DiDiに対する一連の措置について、CACは「データセキュリティ上のリスクに備え、国家安全保障および公共利益を死守するため」と説明しています。

配車サービスDiDiがアメリカで上場直後に中国当局からアプリをブロックされ株価が急落、何があったのか? - GIGAZINE


そして、中国政府はDiDiの一件のように「データセキュリティ上のリスクに備え、国家安全保障および公共利益を死守するため」に新しい規則が必要になるとして、IPOに関する規制強化を発表しました。具体的には、「中国企業による海外での証券発行および上場」に関する機密保持を強化することが目的であるとのこと。また、中国政府は証券法における治外法権適用のための司法解釈と支持規則を策定して、治外法権を適用するための条件を洗練し、法執行手続きなどを明確にしていくと説明しています。

中国の国営通信社である新華社経由で政府が公開した声明では、「セキュリティにおける国際的な協調を強化し、国際的な金融ガバナンスに積極的に参加することで、国境を越えた証券違反や犯罪に対抗するための法執行機関間の関係構築を促進するため、効果的な手段を模索していきます」と記されています。


金融市場に関するデータを取り扱うRefinitivの調査によると、中国は世界全体のIPO収益の3分の1を占めており、どの国よりもIPOで多くの資金を集めています。また、アメリカと中国の間では長らく貿易摩擦が起きているにも関わらず、過去7カ月でアメリカの証券市場に上場する中国企業の数は14%も増加しています。

そのため、サウスチャイナ・モーニング・ポストは「ニューヨークや香港といった地で活躍する中国のテクノロジー企業やバイオテクノロジー企業に関する安定したIPOの流れを狂わせる可能性がある」と、中国政府による規制強化について報じています。

コンサルティング会社・Teneoの中国担当アナリストであるガブリエル・ウィルダウ氏は、今回の規制強化について「中国企業による海外での上場をより困難にする可能性があります」と、懸念を示しています。ただし、ウィルダウ氏は「中国の規制当局が海外での上場を完全に不可能にするようなことはあり得ないと思います」とも述べました。


また、コンサルティング企業View from thePeakの創業者であるパウル・クラーク氏は、「今回の規制強化はサイバーセキュリティに端を発するものであるため、どこまで規制が強化されるかわかりません。規制圧力が弱まっている兆候が現れるまでは、中国企業を所有するのは困難です」と語り、今回の規制強化が与える影響を予測しています。

一方で、アメリカの証券市場に上場する中国企業に監査サービスを提供しているニューヨークの会計事務所で共同議長を務めるドリュー・バーンスタイン氏は、「中国政府が何を実施するかについては、まだまだ学ぶべきことがたくさんあります」とし、「テクノロジー企業に可能性を見出している投資家にとっては、新しい規制により投資のリスクが高まったため、より低価格で株式を購入する機会が訪れることとなるかもしれません。中国とアメリカの経済を今後も絡み合い続けることは明らかであり、規制が強化されても、アメリカの市場はアジア企業にとって依然として大きなチャンスの市場であると言えます」と語り、規制が強化されてからも中国企業にとってアメリカ市場は大きなチャンスの場であり続けるとしました。

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in メモ, Posted by logu_ii

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