「G-SHOCK」で初めてWear OS by Googleを搭載したスマートウォッチ「GSW-H1000」を使ってみた
カシオの腕時計「G-SHOCK」の中でもスポーツ向けのモデルがそろった「G-SQUAD」シリーズに、初めてWear OS by Googleを搭載したスマートウォッチ“G SQUAD PRO”「GSW-H1000」が加わりました。
G-SHOCK最大の売りとなっている耐衝撃性能はそのままに、心拍が計測できる光学式センサー、方位や高度・気圧、加速度、ジャイロなどのセンサーも搭載し、運動をサポートするデータを計測してくれるとのことなので、どんな腕時計なのか実物を借りて試してみました。
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https://casio.jp/wat/watch_detail/GSW-H1000-1/
G-SQUAD PRO GSW-H1000 : CASIO G-SHOCK - YouTube
◆外観
外箱はこんな感じ。
内容物はシンプルに、本体と充電用ケーブル、保証書など書類一式。
本体左側面に充電端子があり、充電ケーブルを接続して充電します。端子は近づけると磁力でくっつきます。なお、ケーブルの反対側はUSB Type-A端子になっていて、USB-ACアダプターを接続してコンセントで充電したり、PCに接続したりすることができます。
充電中は電池残量が表示されます。
本体右側面には上から「START」ボタン、電源ボタン、「APP」ボタンが並びます。
背面中央には心拍数測定用の光学センサーが顔をのぞかせています。バンドはウレタン素材を使用した樹脂製。
重さは実測で102g。本体の厚みは19.5mmあります。
◆スマートフォンとのペアリング&セットアップ
盤面右側中央にあるボタンが電源ボタン。2秒以上長押しすると電源がオンになります。
まずG-SHOCKロゴが表示され……
続いてWear OS by Googleのロゴが出ました。
スマートウォッチとしての性能を発揮するためには、スマートフォンとのペア設定が欠かせません。まずは、電源がオンになった状態のGSW-H1000の画面をタップ。すると、いろいろな言語で「タップして開始」という表示が出るので、画面をもう一度タップ。
言語選択画面になるので、画面を上下にスワイプして「日本語(日本)」をタップ。
するとこんな画面になるので、ペア対象のスマートフォンのセットアップに移ります。
「Wear OS by Google」アプリはAndroid版・iOS版が用意されているので、Android端末でもiPhoneでもペアリングは可能。ただし、GoogleのアプリなのでGoogleアカウントが必須です。
Wear OS by Google スマートウォッチ(旧称 Android Wear - Google Play のアプリ
https://play.google.com/store/apps/details?id=com.google.android.wearable.app
「Wear OS by Google - スマートウォッチ」をApp Storeで
https://apps.apple.com/jp/app/wear-os-by-google-スマートウォッチ/id986496028
今回はPixel 5にインストールを行いました。アプリを起動したら「設定を開始」をタップ。
「同意する」をタップ。
Wear OS機能改善のための情報提供はどちらでもOK。今回は「送信しない」をタップ。
Bluetoothがオフになっていると、セットアップを続けるためにONにするよう求めるダイアログが表示されるので「ONにする」をタップ。
これでスマートフォン側も接続準備が完了。
GSW-H1000に表示されているのと同じ名称がスマートフォンアプリにも表示されたら、名称部分をタップ。
同じペア設定コードが表示されているのを確認し「ペア設定する」をタップ。
接続ができました。
これでもうGSW-H1000は問題なく使える状態ですが、さらにカシオではアクティビティ履歴の管理や分析などを行う独自のアプリ「G-SHOCK MOVE」を用意しているので、事前にインストールしておくのがベターです。
G-SHOCK MOVE - Google Play のアプリ
https://play.google.com/store/apps/details?id=com.casio.gshockmove
「G-SHOCK MOVE」をApp Storeで
https://apps.apple.com/jp/app/g-shock-move/id1498029407
アプリ起動時には利用地域の設定が必要です。登録後の変更はできないので、正しい利用地域が表示されていることを確認して「設定して次へ」をタップ。
次に、「CASIO IDでログイン」をタップ。
CASIO IDをすでに作成済みの人はメールアドレスとパスワードを入力してログインしてください。SNSのIDを利用してログインすることもできますが、新規作成するというのもアリ。
ソフトウェア利用許諾、プライバシーノーティスとそれぞれ下へスワイプして「同意して次へ」をタップ。
さらに各種統計情報の活用や現在位置利用、通知などについての設定を進めます。統計情報を提供したくない場合は「アクティビティ情報の利用」「製品開発等への利用」で「同意しない」をタップしてください。
「GSW-H1000」をタップ。
スキャン中の画面になるので……
アプリの指示に従ってGSW-H1000側でも接続設定を進めます。
時計の表示が「接続済み」になったら、アプリの「次へ」をタップ。
ユーザーのプロフィールを入力し「次へ」をタップ。その後、ダイアログが複数出るので「OK」をタップ。
スマートフォンへのメールや電話の着信についての通知を時計で受け取るかどうかは、後からでも設定可能なので、「設定をスキップ」してもOK。これが終わったら設定は完了なので「はじめる」をタップ。
「G-SHOCK MOVE」のホーム画面やアクティビティ画面はこんな感じ。ランニングなどのアクティビティについて、自分がどれぐらい目標を達成できているのかといった情報がぱっとわかります。
また、STRAVAやGoogle Fitとの連携も可能。
連携設定はアプリではなく、下記の「G-SHOCK MOVE」サイトで行う必要があります。
G-SHOCK MOVE
https://cws.casio-intl.com/
◆ウォッチフェイスを変えてみた
GSW-H1000はスマートウォッチなので、見た目(ウォッチフェイス)をいろいろ変更することが可能です。初期設定となっている「DIGITAL」の見た目の一例はこんな感じ。三段構成になっていて、上段を「バッテリー残量」、中段を「時計」、下段を「心拍数」にしています。
一定時間(初期設定だと5秒)が経過すると、画面は消灯状態になります。消灯状態でも、設定した情報が表示されています。
表示内容を変更してみました。上段は「気圧/フィッシングタイム」、中段は「消費カロリー/歩数/心拍数」、下段は「ワールドタイム」です。ワールドタイムは時計とは違い指定した都市の時間を表示することができます。
複数情報を一段に表示する設定のものは、消灯状態だと情報量が減少します。
設定可能な表示内容は段ごとに微妙に異なり、以下の通り。
上段:時刻/ワールドタイム、消費カロリー/歩数/心拍数、電池残量、日の出/日の入り時刻、心拍数、気圧/気圧グラフ、気圧/フィッシングタイム
中段:時刻/ワールドタイム、時刻、心拍数、消費カロリー/歩数/心拍数
下段:時刻/ワールドタイム、高度/コンパス、高度/高度グラフ、タイドグラフ、消費カロリー/週間統計、心拍数、歩数/週間統計、予定
表示内容の変更は、時計画面でそれぞれの段をタップしたのち、左右の矢印アイコンで行います。また、上か下に表示されるハンバーガーアイコンで表示内容に関するメニューが開きます。
たとえば「消費カロリー/歩数/心拍数」だと、消費カロリーや歩数の目標値を変更することができます。
また、ウォッチフェイスの背景も変更することが可能です。本体右下の「APP」ボタンを押すとCASIO's APP画面になるので、メニューをスワイプして「ウォッチフェイス背景」を選んでタップ。
初期設定の「CAMOUFLAGE(カムフラージュ)」のほか、八角形を重ねた「OCTA」、波形の「WAVE」、地図情報を用いた「MAP BLACK」と「MAP WHITE」、無地の「BLACK」が選べます。
ほかに用意されているウォッチフェイスとしては、カシオ製の「2レイヤー」があります。カラー表示できる液晶と視認性の高いモノクロ液晶の2つをうまく利用したデジタル時計型フェイスです。テーマカラーとして「レッド」「ブルー」「ゴールド」が用意されているほか、カスタムカラーとして自分で好きな色を選ぶことができます。
同様に、カシオ製ウォッチフェイスとして「ANALOG」もあります。なお、「2レイヤー」や「ANALOG」は、表示されている内容を変更することはできません。
◆ボタンで呼び出す「CASIO's APP」
「ウォッチフェイス背景変更」を含め、カシオ独自の様々なアプリが、本体右下のボタンを押すことで表示されるメニューから実行できます。
メニュー名を列挙すると「アクティビティ」「G-SHOCK MOVE」「コンパス」「気圧」「高度」「タイドグラフ」「タイムピース」「センサーオーバーレイ」「心拍グラフ」「地図」「テーマカラー」「ウォッチフェイス背景」「履歴」の13個。その中でも、搭載されたセンサーとGPSを活用して、運動の記録を管理・分析してくれるのが「アクティビティ」です。
複数のスポーツに対応していますが、まずはデフォルトの「ランニング」を使ってみます。本体右上の「START」ボタンを押します。画面上の「START」アイコンをタップしてもOKです。
計測中は、ウォッチフェイスが「DIGITAL」になり、上段がアクティビティ計測の内容となります。屋内にいてGPS情報が正しく取得できない状態だときっちりとした数字が出ませんが、屋外でGPS情報をしっかり取得できればランニング速度がリアルタイムで表示されます。
「START」ボタンを押すと計測を一時停止・再開できます。一時停止状態で「APP」ボタンを押し続けると計測の完全停止(終了)ができます。
計測結果を保存する場合は「START」ボタン、破棄する場合は「APP」ボタンを押します。
計測結果はこんな感じ。「G-SHOCK MOVE」アプリやサイトでまとめて確認できます。なお、アクティビティステータスを算出するためには1週間以上の履歴が必要だとのこと。
用意されているアクティビティは「ランニング」のほか、「トレイルランニング」「ロードバイク」「サイクリング」「マウンテンバイク」「屋内ワークアウト」「プールスイミング」「サーフィン」「セーリング」「カヤック」「SUP」「スキー」「スノーボード」「トレッキング」「フィッシング」「ウォーキング」「センサーオーバーレイ」。激しい運動はしないという人でも、「ウォーキング」なら行うはずなので、ありがたいところです。
なお、「屋内ワークアウト」はさらに、「トレッドミル」「ステアクライマー」「サイクリングマシン」「エリプティカル」「ショルダープレス」「サイドレイズ」「アームカール」「ベンチプレス」「チェストプレス」「チェストフライ」「プッシュアップ」「アブドミナルクランチ」「シットアップ」「ロシアンツイスト」「ローワーバック」「ラットプルダウン」「デッドリフト」「スクワット」「レッグプレス」「レッグカール」「レッグエクステンション」「カーフレイズ」「ブランク」「カスタム(sec)」「カスタム(rep)」「カスタム(カーディオ)」に分けられています。
「センサーオーバーレイ」はアクティビティの一種ではなく、アクティビティの計測中に撮影した動画や静止画と計測情報を重ねるもので、「こんなアクティビティをしてどれぐらいの負荷がかかったか」というビジュアルを作ることができます。作った動画・静止画はSNSで共有することも可能。
今回は緊急事態宣言下で外に出るのを控えていたため、様々なアクティビティを実際にやってみるには至りませんでしたが、計測したデータをアプリでもサイトでも確認できるのはアクティビティをいろいろやる中ではありがたいところ。
また、シンプルに盤面の視認性が高く、また、時計だけではなく「バッテリー残量」「心拍数」「気圧」「高度」「コンパス」など人やシーンによって異なる必要な情報を表示できるウォッチフェイスなのも、使い勝手がよく感じました。
電池の持ちに関しては「1日でだいたい○%減る」といえるような安定したデータは取れず、通信量や画面照度などによって大きく変わる印象でした。特に、ペアリングしたスマートフォンのバッテリーがうっかり切れていた日は、どうにか通信しようと接続試行を繰り返すためなのか、時計のバッテリーの減りもかなり早くなりました。
充電速度は、およそ4時間あれば一桁から90%超えまで戻る感じでした。ただ、本体とバンドの接続部分に腕にフィットするようなパーツがついていることと、バンドが樹脂製で同じく腕に沿うようカーブしているため、文字盤を上に向けた状態で置いておくことができず、充電時は本体を横倒しか文字盤を下にして置くことになるのがちょっと気になるところ。もちろん、他の時計用のスタンドがある人は転用すればOKですが、せっかくなので、G-SHOCKらしいゴツい台座があるとうれしかったところです。
「GSW-H1000」は定価が税込8万8000円です。
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