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機械学習に特化した第4世代プロセッサ「TPU v4」をGoogleが発表、前世代の2倍以上のパフォーマンスに


Googleが開発する機械学習に特化した専用プロセッサ「Tensor Processing Unit(TPU)」の第4世代モデル「TPU v4」が、2021年5月18日の開発者カンファレンス「Google I/O 2021」で発表されました。新たなプロセッサはすでにGoogleのデータセンターに導入されており、2021年後半にはGoogleクラウドのユーザーが利用可能になるとのことです。

Google unveils 4th generation Tensor Processing Unit - 9to5Google
https://9to5google.com/2021/05/18/google-unveils-4th-generation-tensor-processing-unit/

Google details new AI accelerator chips | VentureBeat
https://venturebeat.com/2021/05/18/google-details-new-ai-accelerator-chips/


近年ではAIがさまざまな分野で重要な役割を担っておりますが、大量のデータを訓練するには膨大な演算処理が必要となるため、強力なマシンを用いることが生産性を高める上で重要です。Googleが開発するTPUは機械学習やディープラーニングに最適化されたプロセッサであり、2016年に行われたGoogleの人工知能「AlphaGo」と囲碁のトップ棋士であるイ・セドル(李世乭)九段の対局でもTPUが使われたとのこと。

Googleは継続的にTPUの新世代モデルを投入しており、2018年には第3世代モデル「TPU v3」が発表されています。

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そして2021年5月18日、GoogleはTPUの第4世代モデルである「TPU v4」を発表しました。TPU v4は前世代モデルである「TPU v3」と比較して、1秒間に何回の浮動小数点演算が可能かを示す指標・FLOPSが2倍以上になっているとのこと。

また、相互接続テクノロジーの恩恵によってメモリ帯域幅も大幅に向上しており、4096台のTPU v4を組み合わせた「ポッド」というユニットは1exaFLOPS(エクサFLOPS)もの演算性能を提供可能。これは、1000万個ものピークパフォーマンスに達したノートPC用プロセッサに相当するそうです。

Googleのサンダー・ピチャイCEOは、「これは私たちにとって歴史的なマイルストーンです。以前はexaFLOPSの演算性能を手に入れようとすれば、カスタムスーパーコンピューターを構築する必要がありましたが、私たちはすでに多くのTPU v4を展開しています。間もなくデータセンターに数十ものTPU v4ポッドが設置され、その多くは90%近くが炭素を排出しないエネルギーによって稼働します」とコメント。2021年後半には、GoogleクラウドのユーザーがTPU v4ポッドを利用可能になる予定だとのことです。

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in ハードウェア, Posted by log1h_ik

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