試食

フォアグラ採取後の鴨ロース「マグレカナール」はどんな味なのか実際に焼いて食べてみた


高級食材として知られるフォアグラですが、実はフォアグラを採取した後の鴨肉も「マグレカナール」という名前で食べられています。Amazonでマグレカナールを見つけたところ、300~390gが1490円、つまり100gが380~500円ほどで、和牛ブロックとそう変わらないのでは?と思い即購入。フォアグラの副産物である鴨ロースとは果たしてどんな味なのか、実際に調理して食べてみました。

Amazon | マグレカナール 約300g(マグレ ド カナール)ハンガリー産 フォアグラ採取後の副産物 | ハイ食材室 | 鴨肉 通販


ということでAmazonから冷凍便で届いたのがコレ。


全長は19cmくらい。


横から見てみたところ、一方は赤身っぽい見た目でしたが……


他方の側面はかなり脂身が分厚めでした。


厚さは3cmほどです。


裏返してみたところ、ハンガリー産の胸肉であること、重さが384gであることが書かれています。製造日は2020年12月2日で、消費期限は2022年12月2日なので、だいたい2年持ちます。


特に食べ方の説明書などは入っていなかったのですが、販売元の情報によると、氷水解凍→塩コショウを振る→弱火で加熱する→アルミホイルで包んで余熱調理する、というのが一般的な工程のようです。ということでまずは氷水に入れて解凍します。


肉の氷水解凍は1kgあたり2時間が目安とのこと。約400gなので1時間を目安に解凍したのですが、まだカチカチだったので……


合計で1時間半解凍しました。1時間半の時点で肉をつつくと硬いのですが、力を入れれば曲がります。あまり解凍しすぎてもドリップが出過ぎるため、少し凍っているかな?というところでOKとのこと。


お肉をパッケージから取り出してみました。


皮の部分になるべく細かく切れ目を入れて……


塩コショウをなじませます。


そして油を引いていないフライパンに肉を入れて、弱火でじわじわ焼いていきます。


4分ほど経過すると、目に見えて油が出て来ました。


肉や魚に油を振りかけながら焼く「アロゼ」という方法で調理するとのことなので、肉から出た油をかけていきます。このあたりは手間がかかる部分ですが、おいしいお肉のためにひたすら油をすくってかけて……というのを繰り返します。


油をかけ続けていると、フライパンと接していない部分も少しずつ色が変わっていきます。


焼き目はこんな感じでめちゃくちゃいい色でした。


油の量は大さじ6杯ほどまででました。


火を付けてから17分ほど経過。説明書には「お肉全体がふっくらして来たら取り出してアルミホイルで包む」とあり、「ふっくらってどういう状態???」と混乱しつつも、肉が少し縮んで高さが出てきたので「これがきっと『ふっくら』だ!」と判断し……


アルミホイルで包んで余熱調理します。余熱調理は「焼いた時間と同じ時間」が目安とのこと。


その間に、出た油を使って……


オレンジソースと、バターしょうゆのソースを作っていきます。


出た油半分(大さじ3程度)をベースに、ママレードジャム・酢・塩を混ぜ入れたオレンジソース(左)と、油半分にバター・しょうゆを合わせたソース(右)はこんな感じ。


肉の余熱調理が完了したら……


いざスライスカット。脂身の多い牛肉の「力を入れなくても切れる」という柔らかさではなく、しっかりした手応えです。写真だと断面にややレア感がありますが、実際にはミディアムレアのいい焼き具合。肉の「ふっくらする」がわからずかなりハラハラしていましたが、成功といってよさそうです。


全部で約400gなので、厚さ5ミリ程度にスライスすると20切れほどありました。シェアして食べるのにちょうどよい多さです。


お皿に盛り付けてみました。


焼く前の脂身はかなり分厚く見えましたが、アロゼし続けることで脂の層は薄くなり、一般的な鴨肉とそう変わらない見た目に。


脂身の表面は焼かれてカリカリになっているのがわかります。


フォークで持ち上げてみたところ、肉はふわんふわんに柔らかく、しっとりしているのが感じられました。


まずはそのまま食べてみたところ、舌に触れた瞬間に脂の甘さやうまみがじゅわーっと感じられ、「これは!!」と沸き立ちます。フォアグラの副産物なのでコッテリ脂っこいのかと思いきや、脂のうまみと赤身のよさが両立しているおかげで全くクドさがありません。また、生臭さとは全く違う、赤身の肉々しい味わいも感じられます。赤身中心のローストビーフは脂がない分飽きやすい味なのに対し、マグレカナールは脂の旨みが加わっているのでコクやリッチさもあり、まさに赤身と脂身のいいとこ取りという感じ。


そのままでもほのかな塩気があっておいしいのですが、オレンジのソースを付けると甘さと塩気のバランスで無限に食べられそうな仕上がりに。


味変としてのバター醬油も良い感じでした。


フォアグラの副産物ということで脂のヘビーな仕上がりかと思いきや、マグレカナールは意外にも脂身のリッチなコクと赤身のヘルシーさが共存した、バランスのいいお肉でした。アロゼする手間は必要ですが、「いつものおかずの味わい」ではなく、「パーティーやレストランでで出て来そうな明らかにワンランク上の味わい」なので、送料がネックですが、長期保存もできるので複数個をまとめて購入すればコストパフォーマンスはかなり高いと言えそうです。

なお、Amazonでは1個1490円+送料1080円で購入できます。

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in 試食, Posted by darkhorse_log

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