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FacebookがClubhouse対抗サービスの「ライブオーディオルーム」を含む複数のオーディオ関連機能を開発中と発表


Facebookが複数のオーディオ関連機能を開発していると発表しました。この中には音声SNSアプリ「Clubhouse」の類似サービスとなる「ライブオーディオルーム」も含まれています。

Be Heard: Bringing Social Audio Experiences to Facebook - About Facebook
https://about.fb.com/news/2021/04/bringing-social-audio-experiences-to-facebook/

Excited to give you more ways to express yourself and connect with people using new audio features.

Consider it like having a sound studio in your pocket by being able to create audio clips, listen to podcasts and use Live Audio Rooms.https://t.co/cmV2Ybjgx5 pic.twitter.com/DVwVPwmXx1

— Facebook (@Facebook)


Facebookは「音声・音・言語は我々が互いにつながるための構成要素です。そして、優れたオーディオ体験は没入感と親密さを同時に感じることができるものです。どれだけ離れていても、オーディオ体験を用いればあなたが友人や家族と一緒の部屋にいるかのように感じられます」と、オーディオベースのサービスを開発する意義を語っています。

◆オーディオ作成ツール
Facebookが構築中のオーディオ関連機能のひとつが、新しいオーディオ作成ツール。写真やムービーがスマートフォン上で手軽に編集できるようになったように、オーディオデータを簡単に編集できるようなツールの提供をFacebookは計画しています。Facebookは音声データをテキストに変換する技術に投資を続けているため、文字起こし機能をオーディオ作成ツールにも導入する予定のようです。さらに、AIの進歩により騒がしい街角で録音した音声データであっても、騒音を魔法のように消すことが可能になるとのこと。他にも、オーディオトラックをミックスする機能やサウンドエフェクトやボイスエフェクト、各種フィルターなどを追加する機能も搭載される予定です。


◆Soundbites
小話やジョーク、詩などさまざまなインスピレーションを短いオーディオクリップとして保存できるような、新しいソーシャルオーディオフォーマット「Soundbites」の構築をFacebookは計画しています。Soundbitesは少数のクリエイター向けにテストを行い、すべてのユーザーが利用できるようになる前に、製品を改良していく予定です。

◆ポッドキャスト
Soundbitesのような短いオーディオクリップだけでなく、より長いオーディオデータの共有にも注力するべく、FacebookはポッドキャストをFacebookアプリ上から直接聞けるようにすると発表。ポッドキャストはアプリのバックグラウンドで再生することも可能となります。


◆FacebookとMessengerにライブオーディオルームを導入
FacebookとMessengerの両方にライブオーディオルーム機能を導入すべく、テストが行われています。Facebookアプリ向けのライブオーディオルーム機能は、2021年夏までにリリース予定。同様の機能がMessenger向けにも導入される予定で、機能の実装も同じく夏頃を予定しています。ライブオーディオルーム機能はまずは公人向けに提供され、公人が他の公人や専門家、ファンなどと会話できるようにする予定です。ホストが作成したオーディオルーム上にユーザーが集まり、議論するという機能になるため、このライブオーディオルームが音声SNSのClubhouseに最も近いものとなります。


これらのオーディオ関連機能はすべて連携し、誰でもアクセスできるように設計されています。例えばライブオーディオルームで話した内容をポッドキャストで配信したり、ライブオーディオルームやポッドキャスト上で見つけた会話の一部をSoundbites上で共有したりすることも可能です。

さらに、クリエイターがこれらの機能を用いて収益を上げられるように、ライブオーディオルームでは聴衆がホストに対してFacebookスターを送れるようになるとのこと。他にも、ライブオーディオルームへのアクセスを、サブスクリプションもしくは買い切り形式で販売することも検討しているとFacebookは記しています。加えて、FacebookはSoundbitesで新しくオーディオクリエイターとして活動していく人々をサポートするために、オーディオクリエイター基金を導入すると発表しました。

・おまけ
ライブオーディオルームの対抗サービスとなるClubhouseは、人種差別やヘイトスピーチなどのコミュニティガイドラインに違反する会話を行っていたとして、複数の部屋やユーザーアカウントを削除したと発表しています。そのため、Facebookのライブオーディオルームでも同様の問題への取り組みが重要になるであろうことが伺えます。

We shut down a number of rooms found to be in violation and, where appropriate, issued suspensions and removed users indefinitely.

All forms of racism, antisemitism, hate speech and abuse are prohibited on Clubhouse and are a direct violation of the Community Guidelines. https://t.co/fc18zGGUAJ

— Clubhouse (@joinClubhouse)


なお、Clubhouseの2021年3月の月間ダウンロード数は前月比で72%減の270万回となっており、一時の人気には陰りが見えます。

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in モバイル,   ソフトウェア,   ネットサービス, Posted by logu_ii

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