ソフトウェア

3DCGソフト「Blender」のバージョン2.91がリリース、UXの改善やより強力なブーリアンシステムを実装


Ubisoftのアニメ部門がメインツールに採用していることでも知られているオープンソースの3DCGソフトウェアである「Blender」の最新バージョンとなる「2.91」が、2020年11月25日に正式リリースされました。

2.91 — blender.org
https://www.blender.org/download/releases/2-91/

Blender 2.91 New Features in ALMOST 5 Minutes - YouTube


Blenderのバージョン2.91は、2020年にリリースされた4つ目のメジャーアップデート。バージョン2.91では複数の機能改善および新機能の追加が行われています。なお、画像をクリックするとムービー形式で新機能の動作をチェックすることが可能。

Blenderのバージョン2.91ではスクラプティング用のクロスブラシでトリムやマスク、フェイスセット上に線を引くことが可能となり、原点を設定することでカーソルの深さを指定したり、ボックスとラッソのジェスチャーを組み合わせたりすることもできるようになります。これによりユーザーのワークフローが劇的に向上するとのこと。


スカルプトトリムツールを使えば、ボックスジェスチャーや投げ縄ジェスチャーを使用してジオメトリをカット・追加することも可能に。


新しいSimulationTargetプロパティとポーズブラシ&境界ブラシを使えば、布のリアルな質感を再現することもできます。


Blenderのバージョン2.91では新しいブーリアンシステムが実装されており、速度重視の「Fast」ソルバーと、より複雑なジオメトリを処理することが可能な「Exact」ソルバーが存在します。「Fast」ソルバーは精度よりも速度を重視したソルバーで、従来のブーリアンシステムのソルバーはこれが該当します。


カーブオブジェクトとテキストオブジェクトは、ベベルモディファイヤと同様にカスタムベベルプロファイルをサポートするようになりました。これによりすべてのベベルタイプがフラットカープキャップもサポートするように。

ボリュームオブジェクトの新しいモディファイヤを使用すると、ボリュームを動的なメッシュに変換することが可能。以下のような流体のモデリングに最適。


逆にメッシュをボリュームに変換し、それを新しいボリュームディスプレイスモディファイヤと組み合わることも可能。


画像をワンクリックでグリースペンシルオブジェクトに変換することができます。


マテリアルの新しいホールドアウトオプションを使用することで、塗りつぶし領域を背景を残して消すことが可能。


「Ctrl」キーと「F」キーを同時に押すと、プロパティ検索が可能。検索結果は青色で表示されます。「Alt」キーと「F」キーを同時に押すことで検索フィールドを削除することも可能。


アニメーションカーブがより鮮明になり、急な動きなどをより滑らかに表現可能になりました。以下のサムネイル画像をクリックするとmp4ファイルが再生されます。


なお、Blenderはオープンソースの3DCGソフトウェアなので、開発基金への参加を募集しています。

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in ソフトウェア,   動画, Posted by logu_ii

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