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LinuxカーネルがWiMAXのサポートを段階的に廃止

by Intel CES 2008

Linuxカーネル開発者のArnd Bergmann氏が、2009年から続いているLinuxカーネルのWiMAXサポートを段階的に終了していくことを示唆しました。

LKML: Arnd Bergmann: [RFC] wimax: move out to staging
https://lkml.org/lkml/2020/10/27/3779


The Linux Kernel Looks To Eventually Drop Support For WiMAX - Phoronix
https://www.phoronix.com/scan.php?page=news_item&px=Linux-WiMAX-2020-Staging-Move

WiMAXは2001年に技術標準化機関・IEEEによって策定された規格で、固定回線の敷設が困難な地域へインターネットを提供できる手段として注目されていました。日本国内にもUQ WiMAXなどのWiMAXを利用した通信サービスがありますが、近年は5G通信の登場などに話題を奪われていました。

Bergmann氏はLinuxカーネルのメーリングリストにて、将来的にLinuxカーネルからWiMAXのサポート基盤を削除すると報告しました。記事作成時点でLinuxカーネルがドライバーを提供しているWiMAXデバイスは、現在でも空港などで利用されているWiMAXの周波数帯を利用できないIntel 2400mだけであり、Sandy Bridge世代以前のハードウェアにしか対応していません。Linuxで動作するネットワーク管理デーモンのNetworkManagerも、2015年にWiMAXサポートを終了しており、LinuxにおけるWiMAXの存在は年々小さくなっていました。

by [email protected]

Bergmann氏が提出したカーネルパッチにより、まずはIntel 2400mドライバーが「drivers/net/wimax」から「drivers/staging/wimax」へ移動されることになりました。WiMAXドライバーの利用者が誰もいなければ、このままサポートが廃止される予定です。

Linuxカーネルのコードベースは新しいデバイスのサポートなどによって年々肥大化しているため、今回のBergmann氏のように古いデバイスのサポートを廃止していくことは必要なことなのかもしれません。

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in モバイル,   ソフトウェア, Posted by darkhorse_log

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