メモ

国内の喫煙率が過去最低の16.7%となり記録を更新


厚生労働省が2020年10月27日に、日本における2019年の喫煙率が男女合わせて16.7%となり、これまでで最も低かったことを示す調査結果を発表しました。厚生労働省は、喫煙率について「この10年間で、男女の喫煙率はいずれも有意に減少した」と指摘しています。

令和元年「国民健康・栄養調査」の結果
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_14156.html

喫煙率 男女合わせて16.7% 調査開始以降最低に | NHKニュース
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20201028/k10012683831000.html

Smoking - Our World in Data
https://ourworldindata.org/smoking

日本人の喫煙率が大きく減少しているとの実態は、厚生労働省が2019年11月に実施した「国民健康・栄養調査」により判明しました。この調査では、全国に住む外国人や住み込みの労働者などを除く20歳以上の男性2670人、女性3039人を対象に食生活や飲酒、喫煙などについての生活習慣に関するアンケートを実施しました。

その結果が以下。2019年における喫煙率は男性で27.1%、女性で7.6%、男女合わせて16.7%で、2009年以降最も低い結果でした。


喫煙率を男女別、年齢別に表すと以下のようになります。厚生労働省は調査結果の報告の中で「30~60歳代男性では喫煙率が高く、3割を超えている」と指摘しました。


喫煙している人が使用しているたばこの種類を男女および年齢別に示したグラフが以下。紙巻たばこを使用している人は、男性では79%、女性では77.8%でした。また、火を使わない「加熱式たばこ」を使っている人の割合は、男性では27.2%、女性では25.2%でした。紙巻たばこより健康被害が少ないとして、近年注目を集めている「加熱式たばこ」ですが、厚生労働省は「発売からまもないため、受動喫煙による健康への影響などは分かっていない」としています。


また、厚生労働省は2022年までに男女合わせた喫煙率を12%まで引き下げるという目標を掲げており、保健医療従事者向けの「禁煙支援マニュアル」を策定して公開しているほか、職場における受動喫煙防止対策に関する相談を受け付ける電話窓口を設置するなどの取り組みを実施しています。

喫煙率の低下は日本だけでなく、世界的に見られる傾向です。以下は、世界的な規模の問題などについてのデータを収集している調査団体Our World in Dataが発表した「2000年における世界の喫煙率」を色ごとに分けた地図で表したもの。対象年齢が15歳以上と日本とは少し条件が異なりますが、ロシアや南米のチリとアルゼンチンなど、喫煙率が40%を超えていることを示す濃い赤色で色づけされた国がいくつもあります。


なお、2000年の時点で喫煙率が最高の国は太平洋中部にあるキリバス共和国で、喫煙率はなんと73.4%でした。


これが記事作成時点では最新のデータである2016年になると、ロシアやチリなど、2000年の時点では喫煙率が40%を超えていた国の喫煙率が軒並み40%を下回るという結果に。


キリバス共和国は相変わらず喫煙率が世界1位ですが、それでも喫煙率は47%と一時期に比べるとかなりの低下を見せました。

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in メモ, Posted by log1l_ks

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